なので、長文は、なかなかアップできません。仕方ないですね。
あーぁ、うーぅ、私は唸り始めた。読める文字が如何にも見出せない事で、焦った私はとにかく何か声を出そうとしていたのだ。
「お前如何したんだ。」
気付くと階下に消えた父が部屋に戻ってきていた。
「お父さん?。」
不可能に挑戦し過ぎた事で、私は頭が朦朧としていた。その間、読めない事が口惜しくて涙ぐみ、赤い目を擦ってくしゃくしゃの顔になっていた。そんな歪んで疲弊した顔付きで、私は父の事を見上げた。父は一寸無言だったが、やがて私から視線を逸らして言った。
「まぁ、お父さんが悪かった様だ。」
ぼうっとした頭で、私は父の話を聞いていた。彼の前にこの部屋には祖母が来たというのだ。私は全く彼女の訪れに気付いていなかった。本当だろうか?、私は父の言う事が嘘ではないかと疑った位だ。
「それで母さんが、お前が悪いと私に言ったのだ。」
?、祖母が父に、何故だろうか…。父の話は一々私には合点が行かなかった。父に対して、私には何とも答えようが無かった。そこで困った様に彼を見上げてみると、父は静かに微笑した。
そんな父の微笑みに安堵した私は、正直に自分の現状を訴えてみる事にした。
「読めないの、」
え!と父が驚いた。「読めないの、この本の字。」、何の字も読めないのだと、半ば責める様な気持ちを瞳と言葉に込めて私は父に訴えた。