何だろう?、この何だろうは私が関わっている何だろうじゃないかな、と、私は感じました。「何かあったの?。」、当然私は近くにいた女の子達に尋ねました。
学校祭2日目は、朝がこう始まっただけに私の周囲広くに空間が広がった感じでした。当時の仲良しの女子も、この日はある程度付き合って歩いてくれましたが、その内これ以上は付き合えないと言うと去って行きました。そこで私は午後は殆ど1人で校舎内にいた感じでした。
この日の私への同級生の声掛けというと、もう記憶は定かでは無いのですが、女子からは、またその服着て来たの。2日も続けて如何いうつもりなの。似合うと思ってるの。等が批判的な声でした。相変わらず、可愛いねとか、その服いいね、赤い服っていいね。私も買って貰おう。等の声もありました。賛否の割合は否の方が確実に多かったのは確かでした。教室や廊下で、居合わせたりばったり出会ったりのその都度の同性の声掛けに、私の感情は持ち上げられたり下がったり。それ等はほぼその日の午前中に集中していた様です。振り返ればそれは私に連れがいた時間帯の様です。私が1人でいた時間には、努めて、同級生の方は私から距離を取るという方向でいた様です。
さて、以上は私と同性の女子の反応でしたが、私には異性である男子の方はというと、やはりその対応に少々変化がありました。廊下や階段で出会った男子に、その服似合う、可愛いよ。とか、女の子は赤い服がいいね、今日の私は普段と違いとても良い等、という様な褒め言葉を掛けられたのです。小5になると殆ど男子と話をせず、女の子達の輪の中にいた私にはこれは意外で、やはり嬉しい驚きでもありました。
が、小さい頃から愛想が良いと知っている男子の場合は、これはお愛想ねと思ったものですが、殆ど話をした事が無い男子からの声掛けには、同級でも少々驚いたものです。すれ違ってから私は首を傾げました。同級生達の普段と違う空気、特に異性の声掛けにハッとした私だったのです。如何やら、赤い服というのは問題がある様だと感じ始めた私です。『着ない方が良いのかもしれない。』、私は慎重に考え始めました。
その頃迄未だ横にいた当時の仲良し女子に、私は自分の感じ取った事を話しながら時折考え込んでいました。その為でしょう、寡黙になりがちな私から彼女は去って行ったのでした。