Jun日記(さと さとみの世界)

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土筆(175)

2018-09-01 09:39:10 | 日記

 「あの子、好きじゃない。」

茜さんは蜻蛉君に言いました。

 「あんたは誤解してる、あの子はあんたの事絶対好きじゃない。と思う。それに、今、あの子あんたの事をとても怒ってる。」

「そして、」と、茜さんは再び困った顔でシュンとすると言いました。

「そんなあんたをあの子に最初に紹介したのは私なんだから…。」

茜さんは言葉を詰まらせました。

 「それで、」

と漸く蜻蛉君は声が出るようになると彼女に尋ねるのでした。

「それで、如何、如何だというんだ。」

と、彼は茜さんが何を言いたいのかと尋ねてみます。

「如何?」

如何って、彼女は答えました。

「1度、あの子に謝った方がいい。」

「謝れば、それなりに怒りが収まるみたいだから、あの子。」

そう言いながらも、彼女はうな垂れたままこうも言うのでした。

 でも、やっぱりあの子遊ばなくなると思う。遊ばないって?それはあんたとよ。茜とは?。私は、あんたが謝れば私の方は親戚だから、そう影響は無いと思うけど…。

 茜さんは蜻蛉君と話しながら、考えていました。ここ迄言うと彼女はやはり何だか心配な様子に変わり、

「ああ、やっぱり、念のため叔父さんに言って置こう。」

と呟くのでした。

 謝るなら早い方がいい、あんたがあの子ともう遊ぶ気が無いならこの儘でもいいけど、茜さんがそう蜻蛉君に言っている所へ、当の話の主の蛍さんが遊びに復帰する為に2人の傍へ戻って来ました。


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