「てんがらもんラジオ」第125回です。
http://www.ustream.tv/recorded/50180257
ゲストの山本さんの話を聞きながら頭に浮かんできたのは、自分の子ども
頃の遊びです。メンコ、パチンコ(木の股で作った物)、ターザンごっこ、秘密
の基地づくり、なかでも道祖神祭りの小屋掛けての数日間の「暮らし」。
これらはみんな近所の中学生くらいまでが大小取り混ぜての混成部隊で
の遊びグループの存在でした。それがどういう意味を持っていたのかを気付
かせてもらいました。
その感想に入る前に向井さんの知覧の話に関してひと言触れます。
「特攻の母」と石原慎太郎氏との交流は意外でした。石原氏は神奈川の逗
子市に少年時代を送っていましたので、私の逗子の知人が「慎ちゃんしんちゃ
ん」と呼んでいたのを思い出し、これとあわせて彼の意外な面をみた思いがし
ました。そして、当時の石原運輸大臣に何のためらいもなく地元の手料理をだ
すトメさんだったからこそ、死にゆく特攻の青年に「母親」として寄り添えたので
しょう。
山本さんの話に戻ります。
話はサッカーのブラジルチームの敗因から始りました。サッカー王国と言われた
ブラジルが主催地で思わぬ敗戦を重ねた背景に、草野球ならぬ草サッカーの衰
退があったのだという指摘の紹介。 草サッカーに変わり早期の英才教育とでもい
うべき競技力を育て上げていくことに重点が移るなかで起きてきたことだそうです。
この傾向はブラジルだけでなく、またサッカーだけでなくスポーツが企業化するな
かで、子どもの世界から遊びが失われていったというのです。
そして、伝承文化の継承として子どもの遊びの復活を訴えられていました。
この話は、こまどり保育園の保育方針の良さをも言い当てていると思います。
親が「見せる保育」を評価しがちななかで、「心の保育」を追求するこまどり保育園
はまさに、幼児という範囲ではありますが、伝承文化圏づくりの言えるでしょう。
ケンケンパーとか竹トンボ、それに縁切寺の話など、遊びの世界の奥深さは、集団
でもある地域での高齢者の生活の在り方を考えさせる問題でもありました。大人が
勝つことを教えるスポーツとは違い、年長者が楽しむことを教えられるのが伝承文化
だと、これからの地域での高齢者と子供たちとの関わり方を示していました。
いい話をありがとうございました。