スマホの不調により前半の30分程を飛ばしての視聴でしたが、向井さんを迎えての三人のトークはまことに息の合ったものでした。これだけで感想はつぶやけると思いました。
でも午後になり最初から視聴してみて、この30分程を聴いてからの感想にしてよかったと思います。向井さんが話された高次脳機能障害の話です。身内に患者のいる立場から説明していましたが、交通事故や脳血管障害が原因で起きる障害だそうです。原因になった怪我病気等が直って退院した後に障害として表れてくるとのことでした。
その事例として歯ブラシとチーブを左右の手にしているが、どうやって使うのか分からない、とかスカートを手にしたが履きかたが分からなくなっているなどとのこと。「高次脳機能障害」を検索してみました、「遂行機能障害」と呼ばれるものでしょう。その他さまざまな形で障害が表れます。
生活の場や職場に戻ってから表れるだけに患者と家族の抱える困難は大変なもので、家族同士が助け合い情報交流などにと家族会もつくられて鹿児島では10年になるそうです。向井さんは事故や病気で心配される方に必要な診察を呼びかけていました。
困難に対処する時、その困難をひとりで抱えない、その姿勢が持ち前の明るさも相まって魅力あふれるガイドさんの姿になっているのでしょう。合わせてガイド先も見学者を元気付けつつ自からも元気付けているのかな、と思ったのが番組の後半にあった「風の丘 大野勝彦美術館」の紹介です。
45歳の時農作業中両手を失った男性がどうして美術館と結び付くのかは、番組の視聴と「風の丘 大野勝彦美術館」で検索して知っていただくとして、あらためて感じたのがバスガイド向井明美さんのガイド先への関心です。
これまでの番組でも向井さんの郷土への愛着、郷土の歴史や地域情報の豊富さ、話術の巧みさなどを知ることができたのですが、その根底にあったのは生活を切り開いていく力強さだったのだと思いました。
ですからガイド先は行った人が元気付けられる所や、同じ歴史上の人物の話でもいわゆる偉人伝話に止まらず、聞いた人が自らを前向きにするような内容ではないかと思うのです。これはフリーのガイドという立場だからのことと思います。
村永さんが呼びかけていた「向井明美と行く鹿児島の旅」に向けて期待が動いていきます。