昨日と今日、葉山町と横須賀市の境近くにある家の庭に草取りをしてきました。この頼まれ仕事は昨年からの持ち越しになっていたもので、その頃私の身近な人に不幸があり時間が取れぬままになってしまっていました。
先日たまたまお会いする機会があり、失礼していますとお詫びしましたところ、都合がつくなら来てほしいとのことで伺ったのでした。
庭そのものは小さいのですが、目の前が相模湾で、富士山はすこし右手でしょうか、とたずねると指を真っ直ぐ指されて、今は見えないけれどここなのと絵の一ヶ所を指すかのように示します。
陽射しのなかに広がる海はその水蒸気で遠くは霞んでいます、釣り船やらヨットなどを浮かべている陸近くは視界に入りますが、富士山どころか彼方の陸地など影さえ見えません。
ここが亡夫の里であったので東京から移り住んで半世紀近くになるとかの話を聞きながらの作業でしたが陽射しのなかでも風がありそれほど汗だくになることもありませんでした。
それは昨日の午前中のことで、今日の昼前は風なし陽射しありで麦わら帽子を何回か脱ぎ汗を拭きつつ、途中から出てきた黒い老犬が涼しさを求めうろうろしているのをお尻に感じながら作業。
それでも周りの木の枝葉が揺らぐ気配に、風が出てきたようね、とアイスクリームをさしだしてくれながら声をかけてくれます。確かに前日までのようではありませんが首筋が楽に感じます。
黒犬は庭の隅の日蔭に横になって腹を動かしています、いつもは上の娘さん夫婦の部屋に居るのだそうですが、何時もは女主人しかいない庭が普段と違うので下りてきたのかも知れません。
犬のほか猫が二匹、これは外には出てこないそうでガラス越しに見つめています。朝は庭に出してある鉄製のテーブルにパンくずを広げてやると雀が集ってきて、カラスもトンビもやってくるのだそうです。
リスは? 来ないとのこと。裏は山ですからいないことはないでしょうが、周りに大きな木がないし、見渡せば電線もありません、リスからみると未知の場所になっているのかも知れません。
料金を頂きながら私の未知の場所木曽路への交通費を計算しておかなければ思いつつ帰って来ました。