今年の「てんがらもんラジオ」では第4週を「歴史を学ぶ」ということで、地域の歴史研究会のメンバーから話を聞くことになりました。今年が明治維新150年であり、NHK大河ドラマ「西郷どん」に応じての番組づくりです。
その1回目が今日で話し手は藤崎剛さん、「てんがらもんラジオ」ではお馴染みです、番組で藤崎さんの話を視聴して下さい。
「てんがらもんラジオ」305回、
http://www.ustream.tv/recorded/112207828
実は今年初めから『乱(らん)』という作品をブログで紹介しつつ明治維新を追っていました。『乱』は史伝文学という分野に入る作品で、作家・綱淵謙錠(つなぶちけんじょう)が幕府陸軍の軍事顧問として迎い入れたフランス人のブリュネ砲兵大尉を主人公に描いたものです。綱淵の死によって未完のままですが、明治維新を敗者側から描いた大作です。
「西郷どん」も明治維新の敗者の局面を描いたもので、『乱』に通ずるものがあります。ただ私の関心はこの本の帯に書かれている「まったく新しい西郷隆盛」というところにあります。
どこが新しいのか、原作を読み終わるかドラマを見終わらなければ分からないともいえますが、あえて言えば女性の目で、女性の立場で描いた西郷隆盛だ、という点です。西郷の生涯を描いたものを多く知っているわけではないのですが、ネットでみても男性の書かれかものばかりです。
それは当然で、維新三傑の一人であり軍人であり政治家であり革命家であった姿をみれば「男のなかの男」、漢(おとこ)という文字で言い表わしたい人物です。そのような人物について知り尽くしてみたい成れるものなら……と、多くの男性の書き手を引きつけたのです。
それは同時に「西郷どん」と書いて「せごどん」と呼ばれる親しみが自ずから伝わってくるような人柄であり、人々を魅了する様を異性として掴みとってみたいと、女性の書き手が引かれたのです。「西郷どん」の目は子供の頃から「なんという目をしているのだ!」といわれるほど大きく光っている、その目の力に引かれたのでしょう。
さて今年も1か月が過ぎようとしています。健康第一のバロメーターとして毎週の「てんがらもんラジオ」を視聴する、という目標を掲げたのですが、順調なスタートと言っていいでしょう。この後も順調に行って今年の末には、「まったく」は無理としても「新しい」kaeru として成長しているようになりたいものです。