kaeruのつぶやき

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140年前の1883年3月14日。

2023-03-14 21:51:31 | kaeruの『資本論』

3月14日は毎年きます、140年前の3月14日のことです。

この本、

のここに、

そのことが書かれています。

「三月十四日、マルクスは〜」を写しておきます。

 三月十四日、マルクスはとても気分よくめざめた。彼はおいしそうにぶどう酒と、牛乳と、スープをすすった。自然は、さいごに、残った力をだし、死の直前にはよくあることだが、ひとときだけ、まやかしの全快をにおわせた。明るい希望に家じゅうがつつまれた。 レンヘンはすぼめていた肩を張った。タッシーはひさびさに顔をほころばせた。
 しかし急に状態が一変した。 ごぼっとマルクスは血を喀いた。みんなおろおろし、うろたえ、泣きだした。病人だけが冷静のままだった。寝て呼吸するのが苦しかったので、近親者たちが彼を、火の燃えつづけている暖炉のそばの、黄色い縞の横うね織り布を張った大きな安楽いすにすわらせた。 血を失ってひどく弱ったマルクスは、まどろんでいるようだった。レンヘンは彼の休息を破らないように気をつけながら、柔らかいスリッパをはいてエンゲルスを迎えに下へ降りていった。午後三時ちょっと前だった。
 「病室におはいりください。いまうとうとなさっています」と彼女は小声で言い、親友を先へ通した。
 エレアーノルも彼女につづいて病室に忍び足ではいった。マルクスは、二分前ヘレーネがへやから出ていったときとおなじように、いすの背にもたれ、すわっていた。まぶたは閉ざされていた。安らかに落ちついた、思索にふけっているような、 幸福そうな顔だった。
 マルクスは永遠の眠りについていた。

『人類は頭一つだけ低くなった。しかも人類が今もっていたもっとも非凡な頭一つだけ』とエンゲルスは戦友たちに書いた。

この本のことやレンヘンとかタッシーなどについては明日触れます。