「ようやく原子核の結合エネルギーについての初歩的な事柄を調べて整理しましたので、封書で、お送りします。」
従妹のR子ちゃんからラインが来て、手紙も届いたのが9日でした。その日の「つぶやき」で「原子核の結合エネルギーについての初歩的な事柄」を知る必要がある、みたいなことを書きました。
その必要性については「その通り」なのですが、これがなかなかの問題です。それはそうでしょう、広島長崎の原爆につながることです、それは同時にウクライナをめぐる戦争の危険性への認識であり、原発の再稼働政策への反論の基底になるべき知識です。
R子ちゃんの手紙にある図です、
この図をこちらの図を参考に見ます、
R子ちゃんの説明から、
実は、図のように中性子2個と、陽子2個からなるHeと、それをバラバラにした中性子、陽子2個づつを天秤にかけると、なんとバラバラの方が少し質量が多いことがわかったのです。
こういうことでしょう、
網袋に入れたミカン二つと林檎2つを計って、次は網袋からバラバラに出し網袋と一緒に同じ4つを計ったら「なんとバラバラの方が少し質量が多い」のです。
それは間違いです!という声が……、その通りミカンと林檎でやったら同じ重さです。
しかしこの大きさの世界のことなのです、
ミカンや林檎、人間の体重も「質量保存の法則」にそっていますが、原子の大きさの世界では別の法則が働いています。
そのことをR子ちゃんの手紙から、
アインシュタインは、「この質量の差は、エネルギーに変化した」と考えました.つまり、ぐっと安定した原子核から、バラバラの状態にするには、エネルギーが必要であり、そのエネルギーは質量から生まれると思考したのでした。
この質量の差を「質量欠損」といい、バラバラの状態に持っていくためのエネルギーを「結合エネルギー」といいます。
そしてアインシュタインの有名な公式
について
この式の威力を歴史上もっとも身近に感じているのは、日本人でしょう。なぜなら、この式は原子爆弾にも関与しているからです。
この式を用いると、たった1(g)の質量が、広島に落とされた原爆に相当するくらいのエネルギーを持つことが分かりました。
この式の「威力」とは、
全文は、
こうやって日頃非科学的思考に慣れた「つぶやき」を反省しつつ呟いていますと、歩けるうちに歩いておこうかと思えてきます。