花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

キンベル美術館(1)

2007-10-09 16:41:56 | 美術館
◆キンベル美術館(Kimbell Art Museum) (FORT WORTH,TEXAS)




ルイス・I・カーン(Louis Isadore Kahn)設計のキンベル美術館の外観はかまぼこを並べたような造形デザインで、材質はコンクリート打ちっぱなし。訪問したこの晩夏の季節、なみなみと湛えられたプールの水面が涼を呼ぶ。飼い主と散歩に来ていた犬が何度かこのプールの水を飲んでいた。(建築紹介はこちら

さて、この美術館の所蔵作品と言ったら珠玉の粒揃いで、よくぞ収集できたものだと驚くほど。何しろCARAVAGGIOの名作《いかさま師》まであるのだからね(^_-)-☆

その珠玉の一端は入り口すぐ右側に展示されている日本美術でも良くわかる。伊藤若冲に曽我蕭白、乾山の茶碗!左には繊細な描写の中国古典絵画が並ぶ。欧州古典絵画の宝庫というイメージが良い意味で裏切られる喜び!

  
伊藤若冲《寿老人》     曽我蕭白《鍾馗と蜘蛛》


茶陶 左の茶碗は尾形乾山作

でも、この所蔵品の質の高さと充実ぶりから想像もできないのだが、何とこの美術館は今年で創立35周年という歴史の浅い美術館なのだ…信じられないっ!!(・.・;)


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
充実している美術館ですね。 (Cojico)
2007-10-09 21:21:31
花耀亭さん

キンベル美術館は知らなかったのでホームページを見たのですが、作品は多方面に渡って集められ、充実していますね。
アフリカの作品から古典作品、さらに北ヨーロッパまで、1つの美術館を克服するだけでも大変そう。

でも、CARAVAGGIOの「いかさま師」を見ることができた花耀亭さんの目的達成感は、さぞかし大きいものだったでしょう。

建築家の主人に「ルイス・カーンって知ってる?」と聞くと、「うん、有名な人だよ。ペンシルバニア大学の教授だった人で、彼の作った建物もペン大の中にあったよ」と教えてくれました。
(記憶が薄れているのですが、)その建物は、外に赤色の鉄(かコンクリートか?)が幾何学的に配置されている変わったものでした。

「ねえねえ、この人(すみません、花耀亭さんのこと)、一人でテキサスのキンベル美術館まで行ったのよ、ほらっ」と、かまぼこ型のこの写真を見せると、「うわー、凄いね、こんなところまで行ったの!」と主人も感心していました。

建物は、現代美術館も同様、水の中に浮かんでいるように見えます。暑い土地柄、気持ちよく感じられるでしょうね。
それにしても、ロン・ミュエクという人の作品には驚きました。実際、見てみたいです。
返信する
Cojicoさん (花耀亭)
2007-10-11 00:11:09
確かにフォートワースは暑いところでした。なるほど、美術館建築に水を盛り込むことに納得です~。

キンベル美術館は規模は小さいながら、その収蔵品がそれぞれの分野で粒揃いという、まさに珠玉のような美術館だったのですよ。そのうえ、美術館自体がルイス・カーンの代表作になっているのですから、隠れた名美術館と言えるかもしれませんね。

で、Cojicoさんのご主人は建築家でいらっしゃるのですね!う~ん、なるほど、お二人で教会建築を見て廻られる楽しさが倍増されますね(^_-)-☆

カーンは確かペンシルバニア大学の医療棟を設計してますよね。Cojicoさんはご覧になったようですが、やはりインパクトのある建築なのでしょうね?実は今回不慮の事情で廻れなかったイェール大学美術館もカーンの作品だったようで、残念でしかたありません(涙)。

それから、Cojicoさん、ロン・ミュレックも目の前で作品を見ると本当に驚きます。機会がありましたら、ぜひ!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。