Reflections

時のかけらたち

エゴノキの花が咲くころ ・・・ when Japanese snowbell (styrax) blooms

2018-04-30 23:56:51 | thoughts


家の近くの公園の横に植えられているエゴノキの花が、日に日につぼみが膨らんで
昨日はこんなに咲いていました。今日はもう満開に近く小さな花をびっしりつけていました。

この花を見るといつも父の亡くなった時のことを思い出してしまいます。
2010年5月25日に父は病院で誰にも看取られずに突然亡くなってしまいました。
その時に病院と実家を行き来して、両親のマンションのエゴノキが見事に咲いていて
風で花がたくさん下にも落ちていたことを思い出します。
忘れられない風景です。

今年はもうエゴノキの花が満開で、季節の進み方がだいぶ早いように思います。
藤の花も連休前に見頃が終わってしまったようで、普通だと連休頃がピークかと
思いますが。今日ヨガの後で散歩した東御苑ではもうタマアジサイが咲く準備を
していました。もっとゆっくり進んでほしいわ。

父が亡くなった日に聴いたファビオ・ルイジのブラームスのシンフォニー1番と2番。
その日は主人の通院の日で、仕事を休んで介助していたのですが、父の知らせを受けてもすぐ駆けつける
ことができませんでした。その日の夜のコンサートは他の人に行ってもらうことにしていましたが、
病院内で誰にも気づかれず亡くなったため、検死があり、会うこともできないので
コンサートに行くことに変更した経緯がありました。
慌てていた私はサントリーホールなのに六本木1丁目でなく溜池山王で降りてしまい、
地下道を行ったり来たりしたことを覚えています。クラシックを好きになったのも父がたくさん
聴かせてくれたことによります。ブラームスはぴったりの音楽でした。
いつまでも感謝の気持ちがよみがえります。

5月には母方の祖母の33回忌、祖父の23回忌、叔父の17回忌があります。
祖母の着物を今着ているのですがすごく古いものですね。
祖父母にすごくかわいがられたので、特別な人たちでした。
私が初めて経験した親しい人の死でした。祖母が遠くに行ってしまうと思うと
すごく寂しくて、ちょうどその時に銀河鉄道の夜を本で読んでいたのか
アニメでも見たのか、ひとりぽつんと取り残されたような感じがして
声を出して泣いてしまいました。
祖母もずっと入院していたので、しょっちゅうお見舞いに行っていて、
ちょうど私が行っていた時に息を引き取りました。
祖母は亡くなる少し前にすごくきれいな目をしていました。私がそれまでに
見た一番きれいな目でした。次に見たきれいな目は生まれてきた子供の目でした。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする