Reflections

時のかけらたち

生きる ・・・ Live

2020-04-09 02:07:23 | thoughts


突然のコメディアン志村けんの死は衝撃的でした。
山田洋次監督が次回作の主役に抜擢し、まだまだこれから活躍できる可能性があるのに突然奪われてしまった
感染症による孤独な死はとても不幸な出来事だったけれど、亡くなってからいろいろな人が思い出を語り、
彼の人生が人を笑わせる仕事に徹していたことが良くわかりました。よく生きることはよく死ぬことだと思いました。
彼は死後の世界もきっと豊かに違いないと思いました。彼のかつての仲間が自分もすぐ行くからいっしょに
またコントをしようと言葉をかけていました。仕事に生き、周りの人を思いやり、動物を愛したけんさん。



人生の最後のステージで、このような非日常の経験をし始めていろいろと考えさせられることが多いです。
長年の務めをリタイアしてから地域の仕事をということで近くの子どもの施設でパートを数年経験して、
今では貯めた時間を自分のために使い始めましたが、いよいよ本当のラストという感じがしてきました。

そんな時に見た紫苑さんのブログで私をとらえた言葉がありました。

同じ年代の多くの方々が
「終活」をやる頃になって、
ワタクシは「生きるための活動」
はい、「生活」を始めます。

仕事をしていた時はどうしても社会的責任の方にウエイトがかかってしまっていました。そこで仕事をしていて
生きて行けるという感覚があったので。ワークライフバランスは非常に悪かったですね。

学生時代から母や祖母が読んでいた「婦人之友」を見ていたので、「生活」を大切にする暮らしにあこがれ
何でも物を作ったり、H.D.ソローの思想にもずいぶん影響を受けました。

今ここで「生活」に立ち返ろうかと思いました。このコロナ・ウィルスでの非日常隔離生活はいろいろなことを
見直すにはいい機会なのかもしれません。





最近、まるたけさんのブログで思い出した、佐藤雅子さんもそういう生活を大切にされた人でした。50年くらい前に
確か最初は婦人之友に載っていたのか、いろいろ本を出版されていたけれど、人事院総裁だったご主人佐藤達夫さんの
植物画の本「私の植物図鑑」を亡くなった後に出版されて今でも彼女のサイン入りの本を持っています。
単なる画集ではなく、言葉が添えられているので、今度ゆっくり読んでみようかと思いました。






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最近ネットで見た本の紹介記事

Diamond online
ビジネスエリートに「落語」の教養が必要な理由
『ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語』立川談慶著 サンマーク出版刊
吉村博光:HONZ

一流大学を出て大手企業に就職、その後落語家になった著者

 オギャーと産まれ、人は学校や家庭や世の中などから色々なことを学んでいきます。若いってことは
美しいもので「君たちはどう生きるか」なんてことを懸命に考えながら、成長していきます。それはまるで、
地球に就職しているような時期です。

 やがて企業に就職すると、視野は一気に狭くなり、経済的な価値が頭の中心を占めるようになります。
そんな時期を長らく過ごして定年退職すると、ほんの少しのあいだ地球に再就職し地域貢献などをして、
最終的には文字通り土に還っていくわけです。

 でも最近はすっかり定年後の期間が長くなり、新しい生き方を模索するようになりました。これがいま流行の
「LIFE SHIFT」です。しかしながら、生い先はさほど長くないわけですから、経済的な成功を求めるという生き方は
しっくりきません。宵越しの銭がある、という安心感さえあれば良いのです。


この文章は全くその通りという感じですが、最近初めて落語の良さを知り、あのゆるさ、時に抜群のテンポで
今失われている笑いの世界を取り戻しています。うるさいだけのお笑いは好きではありません。

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そして今はこの自粛生活の中、唯一の外出、食料品の買い出しの時に、道端の花をみつけて
楽しんでいます。料理を楽しみ、お菓子も作ってみようかという気にもなってきます。
なかなか見る余裕がなかった他の方のブログも気を付けてみようかと思ったり。イタリア語の自習は
なにを使ったらいいかな~なんて思ったり・・

この閉塞状況の中、高校の同級生が「御期限伺い」と言うメールを発信してくれて、皆が今の状況を
連絡しあいました。それぞれみんな違う生活をしているところが面白いのだけど、それぞれその人らしさが見えて
心が緩みました。参考になることもありました。彼ははた織りをしている奥様が作ったマスクをしている写真と
型紙も送ってくれて、それに対して「アベノマスク2枚とこのI君案内のマスクでこの「コロナ禍」を乗り切りたい
と思っております。齢70…ガンバリます!」なんて言う返信も来ていました。
私もアメリカのペンパルとも今までにまして、連絡が多くなり、困難な時って何か距離が近くなったような気が
しています。I君のブログご隠居通信も読むとスカッとしてブックマークさせてもらいました。







もうツツジが咲き始めていました。スミレをみつけると嬉しくなります。



何とうちの近くでツグミを見ました。



ベランダのクリスマスローズも新しいつぼみが色づいて開きました。
去年の春に買って、冬を越してまた花開いでくれて嬉しいです。

私の人生の落としどころってこんなところにあったのかな~なんて思うこのごろです。



コメント (4)
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