Reflections

時のかけらたち

久しぶりの歌舞伎の日に吉右衛門の訃報が・・ on the day I heard news that Kichiemon passed away

2021-12-02 11:59:31 | art

やっぱりN響第9はファビオ・ルイージは今回の外国人の入国制限にあって、全面的に出演者変更になりました。
ソリストも全員日本人となりました。12月3日がコンビニでのチケット受け取り期限でしたので、ぎりぎりで
N響から連絡があり、チケットを受け取らなければキャンセルになるのでそのままにしました。残念でしたが、
おかげで12月に初めて参加してみようと思っていたミニ茶事入門に少し気持ちが楽になって申し込みました。
やはり出費がかさむのはちょっと躊躇してしまいます。お茶にもっと触れたいと思った2021年でしたが、
最後にやっと参加できることになりました。

 

12月1日

12月の歌舞伎座初日です。

久しぶりに歌舞伎。向かう途中でも吉右衛門の具合はどうなのだろうと心に浮かびました。
待ち合わせのタリーズについたらKさんから吉右衛門逝去のニュースを知らされました。
私が歌舞伎を見始めたのも若いころから歌舞伎なら吉右衛門と思っていたので、吉右衛門と玉三郎の
舞台を見るのがきっかけでした。わずか2年くらいしかなくて、しかもコロナで籠釣瓶花街酔醒は公演中止となり、
見たのは「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 引窓」と石川五右衛門を2回見たのが最後と
なりました。特に石川五右衛門の方は玉三郎のプログラムが地唄舞と二つあったので吉右衛門も同じもので
2回見ることができました。

能舞台で歌舞伎のメークなしに演じた吉右衛門の一人芝居「須磨浦」熊谷直実が心に強く残っています。コロナのため
配信するという形で作品を残してくれてよかったと思いました。それをTVで放送したもの見ました。

見始めたばかりなのに、とても残念な吉右衛門さんです。小三治さんと言い、日本の芸能の
最高峰の方たちの相次ぐ訃報にがっかりです。

歌舞伎座の前を写真を撮ろうと思って急いで歩いていたら、追いかけてくる人がいて、
なんとテレ朝の人が取材していて、インタヴューを申し込まれました。私は歌舞伎を見始めたばかりだから
と断って受けましたが、いきなりの質問で考えがまとまりませんでした。吉右衛門さんは歌舞伎の世界で
どのような影響力を持った方だったかとか好きな作品はとか・・魅力とか・・・ 娘が一緒だったら
私を引っ張って離してくれたと思うのですが、テレ朝の人がなかなか素敵な人で・・
私がまだ歌舞伎のこともあまり知らないのに、単なるファンなだけでいきなりの質問で、あとから思うと
恥ずかしくなるばかりです。個性的で特異な存在だったと思いますが・・・
私はただあの声と、暖かいお人柄が好きでした。

 

 

 

今日も菊之助さんがニュース番組で思いを語っているのを見ました。多くの人たちが彼の死を悼みました。
私が受けたインタヴューのようなものはお昼のワイドショーでも放送されなかった思いますが、最後に何十代かまで
聞かれてしまいました。

 

今回は舞が二つで、まるでガラコンサート。

第三部

義経千本桜

一、吉野山(よしのやま)
  佐藤忠信実は源九郎狐
静御前

七之助
二、信濃路紅葉鬼揃(しなのじもみじのおにぞろい)
  鬼女
平維茂
鬼女




山神
玉三郎
七之助
橋之助
中村福之助
歌之助

吉太朗

信濃路紅葉鬼揃(しなのじもみじのおにぞろい)
華やかで迫力のある松羽目舞踊

 信濃の戸隠山を通りかかった平維茂を紅葉狩りに誘ったのは、美しい上臈と侍女たち。やがて酒に酔ってまどろむ維茂のもとに、
山神が訪れ、上臈たちのもとからただちに逃げるように促します。すると間もなく鬼女に豹変した上臈と侍女一行が現れ…。
 本作は平維茂の鬼退治を描いた能の「紅葉狩」を題材につくられた舞踊劇です。長唄と竹本のかけ合いになっており、“鬼揃”と
いう能の特殊演出を取り入れた華やかな舞台は、初演・再演ともに大きな話題となりました。前半は、能を思わせる風格のある扮装と舞、
後半は歌舞伎風の扮装、演出になり、六人の鬼女を相手に激しい立廻りが展開されます。華やかな舞台や衣裳など視覚的にも楽しめる、
迫力に富んだひと幕をご堪能ください。

 

義経千本桜からは七之助がかわいらしかったですが、なんといっても玉三郎のオーラには圧倒されます。
流れるような舞が本当に素晴らしい。能と歌舞伎がフュージョンしたような舞台は久々に能の音楽が
聞けて気持ちがよかったです。大鼓の音って好きです。


山神が出てくるとまるで神楽のようにバイタリティーにあふれ、楽しくパワフルな演目でした。

吉右衛門さんを見送る今年最後の12月の歌舞伎座でした。

 

 

 

池田 のもみじの帯と紬  羽織は着付けで知り合ったGさんから頂いた反物で仕立ててもらったもの

うまく着れなくて、Kさんに直していただき写真が撮れました。

 

Dec. 1   2021  Ginza

 

コメント (2)
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