河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

シナモンとガンパウダー

2024-12-04 23:16:09 | 読書(小説)

イーライ・ブラウン、創元推理文庫。
推理小説ではないけどね。
海賊、冒険、料理。
貴族の専属料理人だったウェジウッド。
ある日、女海賊船長マボットたちが襲撃し、
主人は殺され、海賊船に拉致される。
彼女のために、毎週、料理を作れば命は助けてやると。
ろくな食材のない船で、彼は料理を作る羽目になる。

ウェッジウッドの手記という体裁を取るが、ほんとに手記。
時々遡るし、彼の理解したことしかわからない。
全く価値観の相容れないウェッジウッドとマボットだが、
色々な危機を経て、だんだん歩み寄っていく。
自分の主人が悪だと言われて早々信じないよね。
そして、彼が、なかなか船の面々になじまず、
ことあるごとに脱走しようとするのが律儀だ。

編み物好きの巨漢ミスターアップルズとか、
中国人の双子、耳の聞こえないキャビンボーイ、
出てくる面々も個性豊かで面白い。
物語は二転三転し、どこで決着するのか全然読めないまま、
クライマックスへ。
これしかないんだろうなあってところで落ち着いた。
かなり面白かったよ。


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