河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

東京奇譚集

2008-05-12 22:12:40 | 読書(小説)
村上春樹、新潮社。
「偶然の旅人」「ハナレイ・ベイ」
「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
「日々移動する腎臓の形をした石」「品川猿」の5編。
最初の1~3話は、ちょっと不思議な話、という感じで、
事実をちょいと脚色したかのような味わい。
あまり村上春樹らしくないな、と思っていたら、
「ハナレイ・ベイ」の、お母さんの海外順応性とかは、らしい感じ。
「どこであれ・・」は、ちょっと探偵ものっぽかったけど。
「腎臓の形をした石」となると、かなり、らしい。
そして最後の「品川猿」は、これぞ村上春樹。
ねじまき鳥風味のけったいな動物が、ふつうに生きてる。
あり得ないカウンセラーが、それらしくいるんだから。羊みたい。
というわけで、少し不思議話が読みたかったんだけど、
やっぱり村上春樹でした、というところです。
コメント
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