河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

捨て犬トッティ

2011-11-25 23:00:53 | 読書(小説)
新澪ハルカ、けやき出版。
上下巻の長い物語。
捨て犬トッティが、ずさんな多頭飼育の山ぐらしから、
いい人とかにも出会いつつ、河原に流れ着き、
野良猫や野良あひる、豚たちと共同生活を送るが。
語り口は演劇調。
くり返しが多くて妙にリズミカル。
内容は「レ・ミゼラブル」系だなあ。
出てくる悪役が皆同じとか、同じ人物に何度も出会ったり。
捕まえる方の立場にいる人間からすると苦々しいがな。
犬を捕獲する人間には獣医師もいるんだが。凶悪な犬なら特に。
愛護センターにも獣医師がいて、おいそれと譲渡するもんかい。
このあたりの描写は15年くらい前って感じだなあ。

正直、素人臭い。児童文学っぽい。勢いで書いてる。
かわいそうっていう気持ちはわかるが、
結局作者にはハッピーエンドは見つけられなかった。
そこが日本の現状を示しているようで、寂しい。
コメント
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