河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

吉野太平記

2023-06-17 14:30:45 | 読書(小説)
武内涼、ハルキ文庫。
上下2巻の書き下ろし作品。
えー、カバーがtoi8で、吉野が舞台で、
ちょっと熊野も出てくるし、ってんで
発売当初(2015年)に入手したのだが、
文章が読みづらくて放置、通勤読書で読破。
幸子が出てきたところで、やっと面白くなった。

応仁の乱前夜。
南方に自天皇を帝として京都へ戦いを準備している楠木不雪ら。
不雪に一族を滅ぼされ、頭として立った村雲兵庫は、
天皇家の忍びとして、日野富子の妹幸子を和平の使者として連れ、
吉野へ潜入することとなる。

読みづらい文章だが、面白かった。
幸子の賢さで皆を言い負かすのが、一番スカッとするところ。
忍者が美形でどうするんだ、忍べないだろ、とか
いちいち技名言ったら次何くるか話バレるだろ、とか
ツッコミどころも多いけど。
しかし、カッコいい文を並べた感が否めない。
後半出てきた、一番のけぞったやつを引用する。。。
「帯刀から、恐竜が挽歌を歌ったような、凄まじい悲鳴が、上がった。」
自天皇のクライマックスシーンなのに、なんだよ、これ。ぐおお。
読点が、多くて、まあ、頭で、ナレーションを読む方向で慣れたけども。
「・・・・・・」と「ーーーー」の違いも今ひとつ。
出版から8年も経って、まだこの人生き延びているので、
文章上手くなったのかな。。。
コメント
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