河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

江戸の妖怪事件簿

2008-04-05 13:50:49 | 読書(その他)
田中聡、集英社新書。
妖怪は好きですよ。ここでの名前も河太郎なくらいだし。
しかしどちらかというと、
妖怪を信じていた人々のこころとか、
妖怪だと思われていた動物たちのこととかが、
興味あるんです。
この本に出てくるのも、
ほんとは何が起こってたんだ!?というような小話ばかり。
「妖怪のいる自然学」の章だけやたら小難しいけど。
新書のくせして、京極夏彦引用するなよ(気持ちは分かるが)
とか思うけど。
コレラが流行るわけを、コレラ獣が憑いたせいだ、というくだりや、
ペリー来航で、アメリカ狐が憑いたんだとか、面白い。
197ページはどう見てもハクビシンだろうに、知らないのかなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小鳥たちが見たもの

2008-04-03 22:18:41 | 読書(小説)
ハートネット、河出書房新社。
「木曜日に生まれた子ども」の著者。
「銀のロバ」はかわいらしかったが、
この作品は、「木曜日・・・」と同じ空気を持ってる。
原題は、OF A BOY。
ちょっとした、子どもの閉塞感。
母に見放され、祖母と、引きこもりの叔父と暮らす少年エイドリアン。
学校も、家も、不発弾のような存在。
1977年。
近くの街で、子どもが3人行方不明になった。
海から怪獣の死体が引き上げられた。
母に捨てられた自分は、友達を失い、
祖母らにも捨てられ、孤児院に入れられるのではないか。
薄氷の上を歩くような緊迫感のなか、
ニコールら姉弟と出会う・・・。
もの悲しい物語。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする