遊びをせんとや

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こんな時だからアートの本 ~安西水丸 おもしろ美術一年生~ 

2021-07-29 06:07:10 | ブックリスト
ネット検索したら見つけたこのCoyoteの特集号 



2016年に出版された物が再構成され2019年再度出版

安西水丸さんの絵の仕事中心に特集されている。

水丸さんは本当にすごい才能の持ち主でなんでもさらっさらっとできたんだと思う。
ただ上手くできてしまうことの含羞も持ち合わせていて
必死の所は見せたくなかった人。

それと自分の好きなことだけしていたい人だと思う。

一番最初のページに書いてある水丸さんの言葉

美術のはじまり
「絵は上手い下手で決められない」という考えがありまして、日本の(もしかしたら世界中そうかもしれませんが)
美術教育は上手い下手で決めすぎる。例えば桜を描いた子供に、先生が「桜はそんな色じゃないだろう」と
言ったとすると、言われた子供はそれでもう絵を描くのが嫌になって、さらにそれがトラウマになって、オーバーに
言えばずっとそれを引きずってしまうんですね。


という文章が書いてあります。
これはまさに今私が授業をしてて、気を付けていることです。
「上手に描かなくてもいい。あなたしか描けない絵を描いてほしい。心を込めて。」
と言いづづけているのと同じだなと思う。

作った作品や描いた絵は怖いほど自分が出るとも私は思います。

水丸さんは自分が画学生の時に描いた絵がちっともよくないと思うそうです。

この本は村上春樹、和田誠、嵐山光三郎、南伸坊、荒木経惟、平松洋子、黒田征太郎、多田進
と言った安西水丸さんとお仕事をされた方が水丸さんのことを語っているという贅沢な本です。

関わった人が語った水丸さんの伝記みたいな本ですね。