遊びをせんとや

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南座顔見世 ~夜の部 團十郎襲名~

2023-12-09 08:05:03 | 歌舞伎
恒例南座顔見世

今年から三部制が二部制に戻った。
チケットを取るのも大変だったと思う。私はお頼みしたので、、、。
三階一番前の正面、一列だけが2等Aと言う座席。同行した4人も含めて全て取れた。
私だけど真ん中。ありがたや。
夜の部は團十郎襲名口上もあり、仁左衛門が大星由良助を演じる仮名手本忠臣蔵の一力茶屋がある。

寒くなったので着物で観劇。前日まですごく晴れていたのにこの日だけは午後から少し雨模様。
歩く距離はそんなにないので友達のお母さまの小紋を初めて着る。

一階の座席を見下ろすとお着物姿の方が増えたと思う。コロナも一応収まり、着物でも着てという雰囲気になってきたのは好ましい限りだ。若い男の方も増えたよう。この日は舞妓さんや芸子さんも多かった。顔見世らしい華やかな劇場内。
柔らか物だけでなく紬の着物も案外多かった。私の友人は昔自分で仕立てた大島を黒いブーツと一緒にモダンに着こなしていた。
なんでもありの自由な感じだった。こういうところは良い時代になったとつくづく思う。


團十郎襲名の祝い幕。三池崇史が構想し、志村上隆が原画を描いた。歌舞伎十八番の演目が全て入っている。

 
絵本みたいでエネルギッシュで新團十郎のやんちゃさとおおらかさを表現した力強い幕だ。インパクトがあって良かった。

仮名手本忠臣蔵

Webより写真はお借りしました。

仁左衛門の由良助は何度も観たが、手慣れた感じだった。孝太郎のお軽も初々しさがあって美しかった。
欲を言えば、市川染五郎の力弥が観たかったなか?
この芝居、実際しどころは平右衛門の芝居ではないのかと思った。その点、芝翫は仁にピッタリで芝居も上手いので芝居全体がだれない。私生活はさんざん言われているが、この人はやっぱり芝居上手の得難い役者さんだ。

口上。

すっきりした三枡の市川宗家の紋。薄い黄色の地に柿色の紋。なんとも言えない日本人の色彩感覚である。


この写真はWebよりお借りしました。
口上が新團十郎、新之助以外は仁左衛門と中村梅玉の2人だけだったのが意外だった。すっきりして良かったかも。

息子さん市川新之助を襲名。なんとも健気な口上で本当に感無量でした。
何と言っても市川宗家、團十郎は神の化身である。

この写真もお借りしました。

にらみを利かしてくれたら病も吹き飛ぶと言われたにらみの見得はありがたや。
新團十郎の大きな目鼻の顏は本当に美しく令和の歌舞伎役者らしい華やかさに満ち溢れていた。思わず涙が出た。
この人も色々あったが、これから團十郎の芝居を観られる私たちは幸せだと思わせてくれた。

最後の助六縁江戸桜はこれも團十郎はお手の物でじっくり観ると変な芝居だなーと思うがそこは古式にのっとったお芝居と最初に口上が付く。

この写真もお借りしました。
市川男女蔵の意休、中村壱太郎、中村児太郎のダブルキャストの揚巻は初役だそうだ。私が観た時は壱太郎だったが、気品、貫禄のある美しい揚巻だった。男女蔵さんは亡き左團次さんの長男。お父さんを思い出してしまった。

ということで堪能して終わった。お隣の席の方が話しかけてくださったのでお互いいいお席で良かったと言いあった。
外に出ると小雨は止んでいていい感じの京の夜だった。

昨日の晩ご飯はカラスガレイの煮つけがずっと食べたくて、調度いい厚みのカレイが売っていたので白ネギと焼き豆腐で。
しいたけ、里芋のお味噌汁。サニーレタスとブロッコリーのサラダ。ちりめん山椒。


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