「八甲田雪中行軍遭難事件」は有名ですが、
なべさんらも八甲田山の下山途中、
道に迷って、往生した経験があるのです。(夏ですが。)
もともと先輩らに手ほどきを受けて始めた登山でしたが、
そのときはたまたま日程が合わず、初心者の若い4人で、
八甲田・秋田駒の山行計画を立てたのでした。
前日、酸ヶ湯温泉の千人風呂を味わって
(いかにも東北ですね!)
酸ヶ湯温泉ね。↓
翌日、ロープウェイで一気に上がり、八甲田大岳を経て、
たしか、無人小屋で1泊したように思うのです。
遠く彼方に岩木山が見えます。↓(わかりにくいけど…)
八甲田大岳山頂ね。↓
それから、下山の途中、沢を横切るときにルートをはずれてしまい、
まちがって沢を下ってしまったのですが、
「里の道路までそんなに遠くはないはずだから」と思い、
そのまま、沢沿いに降りていったのであります。
しかしですね、これが実に道なき道でありました。
時に沢を離れて、藪こぎもしなければなりません。
道なき道を行くことの疲労と不安はなかなかのものです。
「あ~、遭難ってこうしてするのね。」と思ったものであります。
(里までの距離はそれほどなかったから良いのですが…。)
加えて雨模様で大変でありました。そんなこんなで、…
ほうほうの体でようやく平地らしきところに降りてきたとき、
誰も踏み込んだことのないような
湿原に出たのでありました。
珍しい花々がたくさんありました。
懸命につたないシャッターを
押しまくった記憶があります。
かくして、良いこともあったのでありました。
この花、何だかわかりません。↓
これは、たぶん、モウセンゴケね。↓
谷地温泉のところに降りてきたように思うのですが、
記憶違いでしょうか。ルートをよく覚えていないのであります。
(まあ、道に迷うぐらいですから。)
濡れた体を実に鄙びた谷地温泉の湯舟で温め、
靴や衣類をストーブで乾かしてもらいましたね。
この温泉、鄙びた風情で、よろしゅうございました。
(これは覚えてるのね。)
(この折、夏の盛りの最中に低温注意報などが出ておりました。)
谷地温泉入り口。↓ バス停ね。
睡蓮沼から八甲田大岳遠望。(たぶん?)↓
酸ヶ湯温泉といい、谷地温泉といい、
まだ秘湯ブームも起こっていなかった時期ですが、
この辺りにどうやらなべさんの
「原温泉体験」がありそうですな。
1985年の夏であったと思います。
(まだ続きがあるのね。次回。)