内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

「空」を歩く ― 集中講義と巡礼

2021-08-01 20:05:43 | 講義の余白から

 今日日曜日、遠隔集中講義は中休み。明日の月曜日二コマ(三時間)、明後日火曜日三コマ(四時間半)で、事前ミニ演習の四コマと合わせて計十五コマとなり、今年度前期の「現代哲学特殊演習②」が終了する。明日は『宗教とは何か』の「五 空と時」を読む。西谷が同書で繰り返し言及する「リアリゼーション(現成即會得)」が得心できれば、西谷の空の思想はすべて読み解ける、と私は考えている。
 今朝、五時半から七時半過ぎにかけて、今月中に敢行予定の聖オディール山巡礼行の第一次準備作業として(って、大げさですけど)、市内北東地区に位置する自宅からストラスブール中心街を西南方向に通り抜ける第一ステップ六キロを往復してみた(行きと帰りでコースを変えたらから、厳密には往復とは言えないけれど)。
 夜半の雨でまだ乾ききってはいない市内の歩道を主としてほぼ一時間で往路を歩いた。この第一ステップの後は県道を辿っていくだけの単純な行路だ。今日は日曜日、それにヴァカンス中、しかも早朝だったから、交通量はとても少なかった。雨に濡れた市街はしっとりと静まりかえり、とても美しかった。
 自宅から聖オディール山頂までの総距離は約四十キロ。行路、二時間おきに十五分から三十分休憩するとして、総行程に十時間見ておけば 、よほどの悪天候でない限り、十分だろう。午前五時に出発すれば午後三時には山頂に到着できるはずだ。往路はすべて徒歩、復路は翌日、山頂ホテルからオベルネの街まで徒歩で下り、そこからは鉄道でストラスブール中央駅に戻る。これがこの夏の巡礼行計画。
 ただ、ワクチン接種の第一回目が今月四日、第二回目が二五日だから、山頂ホテルの宿泊条件次第では、第二回目以降でないと実行に移せないかも知れない。もし第二回目から一週間後でないと宿泊できないとなれば、もう新学期が始まってしまうから、諦めざるを得ない。でも、計画しているだけで楽しい。実行可能となれば、トレッキングシューズを新たに購入するつもり。