旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

アイダホで温泉に入ろう

2011-09-11 10:14:18 | アメリカ西部

朝、ホテルの後ろにあるチェアリフトに乗ってみたいとも思ったが、本日のいちばんの目的・温泉へ急ぐことにした。

 

アイダホ州のラバー・ホット・スプリングス。聞いたこともなかったが、地元情報で価値ありと判断した。良い天気で、温泉日和だし。

 

ワイオミングから西へ走り、アイダホへ向かう。地図上だと山の中の近道があるようだが、大事をとって分かりやすい道をいく。州都アイダホフォールズへ近づいていくと「ポカテロ」という町への標識があった。「ここは来たことがある!」突然自分の中で記憶のとびらが開かれた。

 

二十年ほど前になるだろうか、当時某研修旅行に毎年同行し、毎年アメリカやヨーロッパのいろいろな地方都市に一週間滞在していた。 その時のひとつにこのポカテロがあったのを思い出したのだ。

中西部のどこにでもある田舎町だが、地元の人たちはいろいろ趣向をこらしてくれて、ロデオ大会へ招待してもらったっけ。 まさか、このポカテロを通りがかりにしろ再び訪れる日がくるとは、面白い偶然である。

 

ポカテロからさらに南へ向かう道、溶岩が黒く固まった中をとおりぬけてゆく。前方には火山だったとはっきり分かるシルエットなるほど、LAVA=溶岩、HOT SPRINGS。来て、見て、はじめて実感。ここは火山地帯だった。

 

ラヴァ・ホットスプリングスの街が近づくと、大きなウォータースライダーが見えてきた。なるほど、そんなのがあるんだ。しかし…どうも誰も滑っていない様子。は!今日は日曜日。モルモン教徒が多いこのあたりだと、日曜日に閉まるレジャー施設も少なくない。ああ、しまったかな?…。

 

幸い、巨大プール温泉のすぐ前に小さな源泉を利用した温泉プールをもったホテルがひらいていた。水着着用ではあるが、その雰囲気はちょっと日本の温泉宿(言いすぎ)。さっそく入湯料?10ドルを支払い、じゃぽんとつかる。ミネラル泉だそうで、湧き出しているところがたしかに少し濃く、ぬるぬるしている。

 

ホテルの建物の周囲そこかしこに大小さまざまな温泉プールがあって、それぞれにくつろげる。大き目のプールでは家族連れがビーチボールで遊んでいる。このホテルで泊まるのも悪くない、うん、次回考えてみよう。

 

**

ソルト・レイク・シティーへ行くのならば、やはりその名前の由来となった塩の湖を見てみたい。そう思って調べてみたけれど、自動車速度レースが行われる塩で固まった湖面のあたりはソルト・レイク・シティからはかなり遠い。ならば、シティの近くでグレートソルトレイクの充実した観光が出来る場所はないか?

 

ドライバーガイドのYさんにSLC在住の友人に電話して聞いてもらったところ、湖の中にあるアンテロープ島がおもしろいという。幸いそこはこれから南のSLCへいく途上にあるので行ってみる事にした。

 

グレート・ソルト・レイクは琵琶湖の約九倍、西半球最大の塩水湖。アンテロープ島はその東岸に近いところにある長さ24キロ最長幅7キロのほど長い島。全体が州立公園に指定されている。ハイウェーから降りて向かう

 

島側から見ると

1840年代の入植者がアンテロープを見かけたことからこの名前がついたそうだが、あ!あそこにアンテロープ!見つかりました?拡大すると

 

ビジターセンターもなかなかおもしろく、こんな生き物がこれは小さなエビの幼魚状態でNAUPLII呼ばれるそうだ。養殖されて水族館に餌として出荷され、塩水湖の主要な産物となっている。こんな会社もあった⇒http://www.gsla.us/

日本でも「シーモンキー」と呼ばれる種類と同じで、乾燥させた卵は耐久性があり輸出入しやすい。

養魚の餌としてうってつけという事か、なるほど勉強になりました。

 

***

 前方に山を背景にしたソルト・レイク・シティのダウンタウンがみえてくる。ひときわ高いドームは州議事堂

高層ビルの中に沈んでいるのがモルモン教のテンプル

ホテルはそのテンプル・スクエアのすぐ近く。夕食の前に少し見学へ行った世界中から教徒がやってきて、もちろん日本語でも声がかかる。

ブリーガム・ヤングに率いられたモルモン教との一団が、現在のユタに到着したのは1847年。苦労の末に実った麦をイナゴの大群が台無しにしかけたとき、湖からかもめがやってきてイナゴを撃退したという。だから、かもめはユタ州の州鳥である。宗教的な好き嫌いというのとは別の次元で、初期入植者達の艱難辛苦には敬意をはらいたいとおもう。

 

日曜日のSLCはキリスト教の教理に従い、ほとんどの店が休み。中華料理での夕食とした。

 

部屋に戻ってから、この《手造の旅》最後の夜に、ちょっとかわったビールで乾杯。グランド・ティトン国立公園を流れるスネークリバーの名前をとった醸造所がつくっている「パコ」というもの。なんでもこのラベルの犬?の名前なのだそうだ。

アルコール度数は6.8%。フルーティーなようなエールビールの濃い味のような、不思議な味わいがある。

コメント
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