ヴェネチア終日滞在の日。
**朝、まだ夏時間なので朝が明けるのは遅い。気温はそんなに低くないが雨が降っている。ヒルトンホテルのあるジュデッカ島から本島のサン・マルコまで十五分ほど。桟橋からドゥカーレ宮殿の入り口へ歩くあいだでさえけっこう濡れた。
写真はヒルトンホテルの桟橋
宮殿内部を見学して出てくる、雨は止まない。サン・マルコ聖堂を見学して出てくる、雨は止まない。ガラス工房を見学して出てくる、雨は降り続いている。ゴンドラに乗る予定になっているけれど、運行しているのか?電話してみる⇒やってる。予約時間通り運行するという。傘差してがんばって乗って、それでも笑顔で楽しんでくださる皆さん、ほんとにありがたいです。どうせ何かをやるなら楽しまなきゃいけません。
13時にレストランに入る。さて、午後の行程が問題。自由時間が基本となっているが、希望の方にはムラーノ島へお連れすることになっている。しかし、この天気であのタクシーボートに詰め込まれて往復することがほんとに「素敵なお知らせ」なのか?※注:「素敵なお知らせ」とはパンフレットに表記されている名称。
小松から市内のウォーキングを提案して、結局ムラーノ島行きはなしになった。雨の日だから中止にしたムラーノ島行き、それに変わるだけの内容のあるウォーキングを、是非体験していただきましょう。
まず、レストランのすぐちかくにあるヴェネチアのオペラ座にあたるフェニンチェ劇場を見学。十八世紀に建設されたクラシックで小さな円筒形をしている。まぁ、雰囲気だけでも感じられればよいと思って入ったのだが、舞台の方からなんだか声がきこえてくる。CD?いや、肉声だ。
二階のロイヤルボックス席入り口まであるいてくると、係員がいて「し~!静かに」と指を口にあてた。なんと、リハーサルをやっていたのである。劇場見学者はロイヤルボックスからしばしその様子を見ることが出来る。
ロイヤルボックスに入ると舞台からの肉声が直接ぶつかってくる。小さな劇場は、いっぱいに肉声が充満する。CDでは絶対味わうことの出来ない生の迫力。オペラに趣味がない小松でも、このリハーサルに行き合わせたのは幸運だったとおもう。※写真は撮れなかったので、せめて雰囲気に
フェニチンチェ劇場を出てきてみると、雨はあがっていた。これから大運河を水上バスで移動、ヴェネチアで二番目に大きいフラーリ教会を紹介しよう。ここにはティッチアーノの出世作といってよい「聖母被昇天」が正面祭壇に掲げられている。
オリジナルのこの場所に何百年もありつづける。
ジョバンニ・ベッリーニの画いた祭壇も必見。彼はティッチアーノが20歳ごろまでは生きていてお互い面識もあったそうだ。このフラーリ教会で二人の作品が共にオリジナルの場所に置かれ続けている幸運に感謝したい。
教会のために描かれた絵は特にだが、美術館に置かれてしまってはその意味を半分うしなってしまうのだ。ここを見ていただければ、美術館というのは一種の「墓場」であるという意味もわかっていただけるのではないだろうか。
****
近くのスクオラ・ディ・サン・ロッコも見学。ティントレットの絵がこのスクオラ(一種の互助会組織)集会場の壁と天井をうめつくす。彼の派手な絵柄は好きではないけれど、その執念にはだれもが感銘をうけるだろう。これらほんとうに渾身の作品群は、ここからは出されて展覧会に出展される事はない。
18時ごろ、サン・マルコ広場へ戻る。鐘楼も開いているし、行列もなかったので登っていただく。やっと雨があがって青空さえ見えるきれいな夕方になった。
**朝、まだ夏時間なので朝が明けるのは遅い。気温はそんなに低くないが雨が降っている。ヒルトンホテルのあるジュデッカ島から本島のサン・マルコまで十五分ほど。桟橋からドゥカーレ宮殿の入り口へ歩くあいだでさえけっこう濡れた。
写真はヒルトンホテルの桟橋
宮殿内部を見学して出てくる、雨は止まない。サン・マルコ聖堂を見学して出てくる、雨は止まない。ガラス工房を見学して出てくる、雨は降り続いている。ゴンドラに乗る予定になっているけれど、運行しているのか?電話してみる⇒やってる。予約時間通り運行するという。傘差してがんばって乗って、それでも笑顔で楽しんでくださる皆さん、ほんとにありがたいです。どうせ何かをやるなら楽しまなきゃいけません。
13時にレストランに入る。さて、午後の行程が問題。自由時間が基本となっているが、希望の方にはムラーノ島へお連れすることになっている。しかし、この天気であのタクシーボートに詰め込まれて往復することがほんとに「素敵なお知らせ」なのか?※注:「素敵なお知らせ」とはパンフレットに表記されている名称。
小松から市内のウォーキングを提案して、結局ムラーノ島行きはなしになった。雨の日だから中止にしたムラーノ島行き、それに変わるだけの内容のあるウォーキングを、是非体験していただきましょう。
まず、レストランのすぐちかくにあるヴェネチアのオペラ座にあたるフェニンチェ劇場を見学。十八世紀に建設されたクラシックで小さな円筒形をしている。まぁ、雰囲気だけでも感じられればよいと思って入ったのだが、舞台の方からなんだか声がきこえてくる。CD?いや、肉声だ。
二階のロイヤルボックス席入り口まであるいてくると、係員がいて「し~!静かに」と指を口にあてた。なんと、リハーサルをやっていたのである。劇場見学者はロイヤルボックスからしばしその様子を見ることが出来る。
ロイヤルボックスに入ると舞台からの肉声が直接ぶつかってくる。小さな劇場は、いっぱいに肉声が充満する。CDでは絶対味わうことの出来ない生の迫力。オペラに趣味がない小松でも、このリハーサルに行き合わせたのは幸運だったとおもう。※写真は撮れなかったので、せめて雰囲気に
フェニチンチェ劇場を出てきてみると、雨はあがっていた。これから大運河を水上バスで移動、ヴェネチアで二番目に大きいフラーリ教会を紹介しよう。ここにはティッチアーノの出世作といってよい「聖母被昇天」が正面祭壇に掲げられている。
オリジナルのこの場所に何百年もありつづける。
ジョバンニ・ベッリーニの画いた祭壇も必見。彼はティッチアーノが20歳ごろまでは生きていてお互い面識もあったそうだ。このフラーリ教会で二人の作品が共にオリジナルの場所に置かれ続けている幸運に感謝したい。
教会のために描かれた絵は特にだが、美術館に置かれてしまってはその意味を半分うしなってしまうのだ。ここを見ていただければ、美術館というのは一種の「墓場」であるという意味もわかっていただけるのではないだろうか。
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近くのスクオラ・ディ・サン・ロッコも見学。ティントレットの絵がこのスクオラ(一種の互助会組織)集会場の壁と天井をうめつくす。彼の派手な絵柄は好きではないけれど、その執念にはだれもが感銘をうけるだろう。これらほんとうに渾身の作品群は、ここからは出されて展覧会に出展される事はない。
18時ごろ、サン・マルコ広場へ戻る。鐘楼も開いているし、行列もなかったので登っていただく。やっと雨があがって青空さえ見えるきれいな夕方になった。