前回引いたロードライン・動作点となる様に、実際の回路設計をします。
この時は、整流管『5U4G』を使った時の電源電圧を基にしています。
また、回路設計には過去の経験で得た幾つかのノウハウも盛り込んでいます。
<ポイント>
①前段、ドライブ段夫々に、またLRチャンネル毎にデカップリングを入れます。(贅沢)
②B電源電圧を下げるためと、整流管を労るために、整流管の直後にシリーズ抵抗を追加。
③左右チャンネル間のセパレーションを良くするために、出力トランスのB電源に左右夫々に抵抗+コンデンサを入れて、見かけ上、出力段のB電源を分離しました。ステレオアンプの宿命です。
④抵抗類はA&Bが使われていますが、何故か必要も無い所へ2Wタイプが使われています。
A&Bの2Wタイプは音が籠ると聞いたことがあるので、電力計算をして1W、1/2Wが使えないか見直しました。
計算結果は殆どが1/2Wでいけそうです。
⑤その他は前回のロードラインの所で書いた通りです。(初段バイアス、45カソード抵抗、OPT1次側接続など)
<出来上がった回路図>
組み上げた後の電圧測定値も書き込んでいます。ほぼ設計通りの電圧値となりました。
電流値に関しては、A&Bのカーボン抵抗は実測値が大きめに出るため、表記抵抗値での単純計算と合いません。
(増幅部)
(電源部)
こんな感じになりました。
~つづく~
※なお、この投稿内容を参考にしたい人は、くれぐれも自己責任でお願いします。