
明後日はもうお酉さま、ほんとうに一年が早く感じます。
酉の市の名物といえば、まず縁起熊手、金銀財宝かたどったものを詰め込み
運を「かっこむ」福を「はき込む」と言って開運招福、商売繁盛を願ったもの。
毎年大きな物に替えていくという。
それと、頭芋(八つ頭)、それを食べて人のかしらに(頭)に立つという何とも
江戸っ子らしい洒落の利いたいいまわし
子供の頃は父と兄と三人で毎年浅草の大鳥神社に行っていた。子供にとってみれば
そんな縁起など知る由も無く、ただただ縁日の屋台が目当てで、ねむい眼を
無理やりこじあけて付いてまわった。
屋台の切れ目には振る舞い酒の樽酒があり、屋台には八つ頭も黄金餅も切山椒も
売られていたのを思い出す。今では八つ頭も黄金餅も売る店が見当たらなくなって
かろうじて切山椒を商う店が出ているようだ。
今年は二の酉に出かけてみようと思う。

酉の市手締めの渦に呑まれけり

どうしようか迷った末に八つ頭の絵を掲載した。自分では良く描けた
つもりでも,最近は八百屋の店頭でも売ってないから,見る人にはそう
見えないかもなぁ・・・

秋冷や祈りの指を固く組む 大塚和子