女流俳人について

2005-10-24 18:38:58 | Weblog
    爽籟の一日

 高浜虚子が「ホトトギス」に女性の投句欄を設けたのは大正に入ってから、
 俳句界の拡大のためには女性の参加が不可欠と考え「台所雑詠」なる投句欄を開いた。

 羽子板の重きが嬉し突かで立つ   長谷川かな女
 呪ふ人は好きな人なり紅芙蓉

 桃食べて訃のこと再び口にせず   阿部みどり女

 子有る身のこころ強さよ菊の秋   杉田久女

 時代はすこし経て

 銀杏を焼きてもてなすまだぬくし  星野立子

 咳の子のなぞなぞ遊びきりもなや  中村汀女

 虚子の呼びかけから70年、これほど多く俳句人口が殖え、その多くが
 女性である今を虚子は思いもよらなかったと思う。


      ころころの今日の俳句


       母の文ひらがな多し泥大根


      ころころの独り言

 今の俳句界は女性が支えているといっても過言ではない。
 男の感性は齢を重ねれば,熟練するだけで技巧的になる。いまだ突っ走って
 いるのは金子兜太ぐらいだろう。


      ころころのお気に入り


       冬帝や秩父の里に腰すえて       美甫 

 
コメント
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