Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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タイヤをキャスティング致しましたVer.2

2015-03-09 22:18:16 | Bugatti Type57SC Atlantic
今日はキットの紹介だけで終わったと思っている人はちょっと甘い・・・(笑)
実はこれからが本当の更新ですね!

天気は雨、外仕事はお休み!
だからアトリエの中で製作・・・
そうそう,先日入荷したFerrrari 375MMの発送とお客様への連絡業務ですこれもまた結構な時間がかかりますね。

それが一段落してやっと製作ですね。
と言ってもタイヤのキャスティングなんですけど・・・結論から書けばこれがなかなか上手くいかない。

まず昨日キャストしておいた物は一晩経過して完全硬化していました。
シリコン型から外すのですが・・・これが嫌な感覚なんです。
何やらかなり固い・・・
シリコン型から外す時にすでによくわかる硬さ・・・(笑)
どうやら一つ混ぜるのを忘れていた感じですね。
この樹脂は調整剤を入れると硬化しても完全硬化せず硬化後にもゴムの様な弾力を持つのです。
どうやら硬化剤は入れたけど調整剤は入れなかったらしい・・・だからカチカチにはならないけどかなり堅いですね。
硬化しかけたキットのタイヤと同じ位・・・と言えばわかりが良いのかな!?
気泡は全くないので良かったんだけど・・・

この通り気泡は全く無し、
トレッドも奇麗に出ています・・・実に奇麗。

では使えないのかと言うと・・・何とかホイールには嵌められます。
ちょっと窮屈な感じですし経年変化でもっと硬化する恐れが有るのでやっぱりこれは使えないですね。

今度はきちんと計量して間違いなく調整剤を入れて混合しました。
キャスティングして加温しますと速攻で固まります。
まあ完全には固まらないのですが脱型は可能なくらい硬化致します。
・・・ところが9個のタイヤ全てに気泡が発生しています、しかも同じ部分に気泡が溜っていますね・・・わかりますか?
注型口の反対側つまり一番下の部分の上側に溜っている訳ですね。
実はこの時失敗の原因に心当たりが有りました、真空を1度しか掛けなかったのです。

実は樹脂は真空の状態では温度は上がっていないのですが沸騰状態になるんですね。
つまり液体が蒸発して気体になっている訳なのです。
最初に真空になった時に真空を解除しますとこの時に樹脂が流れ込むのですが今まではもう一度真空を掛けていたのです。
この方法は粘度の有る硬化までに時間がかかる液体をキャストする時には有効な物なのですがこの失敗作のときは1度しか掛けなかったのです。
と言うのもタイヤの中で沸騰状態になると余計に気泡が抜け難いのではないかと考えたのですが・・・間違っていましたね。
やはりこの場合2度真空を掛けまして1度目は普通に,2度目は真空になった途端に早めに真空を解除して沸騰させない方が成功率が高い様です。
コチラが今日2度目のキャスティングです

奇麗にキャスト出来ていますね,コチラのタイヤはご依頼者の方のお一人にお送り致しました。
そして3度目のキャストですが理屈がわかればもう失敗は有りません,失敗が有ったとしたらそれは偶然気泡が入った位の事ですね。

そして4回もキャスティングをしますと25本と2本の余分までタイヤが完成致します。
もう一度位はキャストして予備を作っておきましょう。
偶然にも気泡が入ったりして使えない物も当然ながら出て来ますからね・・・
使わずに済めばそれはそれで良い訳で・・・心の余裕になりますね(笑)


これでタイヤが完成致しました。

AMR 1/43 Lancia Beta Montecarlo Turbo Gr.5 Alitalia

2015-03-09 21:06:02 | 最近手に入れたキットのご紹介
この頃キットのご紹介が続きますね。
別にまとめ買いをしているのではないのですが、ご縁が有る時にはキットのほうからこっちに向いてきますね、しかも重なります。

今回ご紹介するキットはAMR 1/43 Lancia Beta Montecarlo Turbo Gr.5 Alitaliaです。
今回入手したキットは576番のアリタリアカラーのものなのですが以前購入したものは577番のかなり派手なカラーリングのものだった気がします。
これでやっと2種類が揃った様な気がしますね。
他にも種類が有るかもしれませんが・・・?
またご縁があれば来るかもしれません・・・。
このキットは
したの画像の様にかなり古い時代のキットでしていくつか有るパッケージの中では古い方に属するものではないかと思います。
ただしキットの保管状態は申し分無い状態でしてラベルのはげ落ちも有りません。
この時代のものはラベルがはげ落ちているものも多くラベルが有るだけでもあり難いですね。
はこの段ボールも日焼けが無く良質な状態でした。

ボディですがショートテールの車体を再現してありますね、どっかのメーカーには確かロングテールも存在していたと記憶していますが(レーシング43だったかな?もう一つレジンのも有った様な・・・)こちらはショートです。
サイドウインドウは今ならエッチングパーツが付属しそうですがボディと一体のメタル製です。
鋳肌は大変奇麗でルフ氏が如何に切磋琢磨していたのか物語っていますね。
今売っている最新のキットでも・・・如何に最新の技術を使っていても・・・ここまで奇麗な鋳肌のものは少ないと思いますよ。
日本の技術はこのキャスティングに追いついているだろうか・・・・皆さんはどうお思いでしょうか?
このキャスティングの技術を受け継がれているのか少し心配になってきますね~。
美しくキャスティングされたボディは見るものを楽しませてくれると思います。

細かな部品はこの通りです。
残念ながらビニール袋にほんの小さな穴が有りましたので取り替えました。
確かにオリジナルは貴重なのですが部品が無くなったら元も子もないですからね・・・(笑)
オリジナルは尊重しますが機能を果たしていない(袋が破れて部品が無くなる)のでは問題が有りますから・・・(笑)

エッチング板の存在が全く無いインストですね。
これが本来のメタルキットでしょうね・・・(笑)
エッチングは無くても作れる・・・しかし有れば便利ですし見た目も良い訳ですね。

デカールの指示は576も577も同じですね。
どっちも捨て難いですね~。
両方欲しくなる気持ちがわかりますかね~(笑)

デカールはこの通りに全く問題ない様子ですね。
奇麗な印刷です・・・