Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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AMR 1/43 Ferrari315S 1957 Le Mans or Mille Miglia

2015-04-02 21:15:06 | 最近手に入れたキットのご紹介
この所ルフ氏が原型を作られたキットを5個も購入する機会がありました。
何でも1/43を趣味としていらっしゃった方が他の趣味に鞍替えだそうでして・・・(笑)
購入者を探していらっしゃった様です、友人(お役様!?)を通じてご紹介を頂きましたので購入させて頂きました。
この5個のキットのうち1個だけを本日ご紹介しておきましょう。
機会がありましたら他の4個もご紹介するつもりです。

本日のご紹介は Ferrari315Sです。
記憶に間違いが無ければ以前に315Sと335Sはお客様のご注文で製作した事が有りますね。
もうこの仕事を始めてから12年も経過してしまいましたから記憶も少しずつ曖昧になって来ているのも事実です。
話が横道にそれますが無くなったジオログのデータをお客様から送って頂いて見直す機会がありましたが何と懐かしい事・・・すっかり忘れていた記憶がよみがえりましたよ。
今の様に自由自在に作る事が出来なかった時期でも何とかして作っていたのだ・・・と思い出しましたね。

今回入手したキットの仕様はLe MansとMille Migliaのどちらかが製作出来るキットですね。
以前作った物は確かLe Mansだったはずなので仕様の違うキットが存在していたのかもしれません。
このキット一応Refが06Aになっていますから最初はこの仕様で出ていて他の06Bとか06Cとかも存在しているのかもしれません。

315Sと言いますと比較的最近下間さんが原型を作られてラクーンさんが販売されたキットを思い出しますね。
あのキットが出るまでは315Sって結構知らない方も多かったんじゃないでしょうか?
同じ様なボディ形状を持っている250TRシリーズなどはかなりメジャーな存在なのですが・・・
315とか335辺りになりますとご存知でない方が多くなってしまいます。

ボディの捉え方は如何にもルフ氏が作られたな~と言う感じのちょっとマッシブな形状ですね、下間さんのキットも持っていますが下間さんの方が正しい形状なのかもしれません。
がこのキットと比べますと少し大人しく感じられる物も事実でしょう。
一概にどちらが良いという判断はしません、それをするのはヤボという物でしょう。
皆さんそれぞれ好みが有りますから、色を塗って組立ててみないと本当の良さはわからないと思います。
それはどちらのキットにも言える事ですね。
この顔つきを見ますとルフ顔とでも言いたくなるのは私だけでしょうか??

部品はほぼ未開封で奇麗ですね。
デカールだけは袋に入れ直してあります。
この時期のデカールはインストに挟まれていたり箱の底の部分にはさみ込まれていたりしますから袋に入れ直しの作業は必須でしょう(笑)
エッチングが付いている所を見ますと初期の設計では無く最後頃に近い設計である様に感じられますね。

インストはこんな感じです。
エッチングのグリルが平坦な物になっています、今時のキットですと格子状のグリルはエッチングを組立ててゆくのが標準なんですが・・・これもまた時代かな~。

デカールの指示はこんな感じです。
気をつけてみますとその仕様の違いに対応する様に細かな部品も付属している様ですね。
この辺りにもこだわりを感じます・・・
またMille Migliaのゼッケンは535ですが・・・
あの有名なベンツの300SLのMille Miglia仕様は722が有名ですね。
あれって7時22分スタートという意味だったはずですがこの315Sは535・・・と言う事は5時35分のスタートなんでしょうね~。
かなりスタートが早い時間なんですね・・・ドライバーさんは何時に起床なんでしょうね?1時間前に起きても4時半ですよね~眠たくないのかな~??なんて想像をしてしまいます。
だって4時半は当然として5時35分など私はまだ寝ていますからね。






フレームの製作Ver.1

2015-04-02 17:50:44 | Golden Arrow 1929
昨日は定休日だったのですがほぼ一日中雨が降っていました・・・外の仕事は何もできませんでした。
しかも昨日はギャラリーの展示の入れ替え日でした、次の展示の為の机を搬入して使っていたパネル等を片付ける作業も雨天の為に出来ず・・・。

何もしないのは勿体無いのでフレームの作図を進めておりました。
お昼には昼食を食べながら・・・ちょっとだけビールを頂きまして休日らしい気分を楽しんだり・・・その後少しお昼寝など・・・。
普段はそんな事は全く無いので緩みっぱなしの定休日でした。
そうそう先週は九州に遠出だったりしましたから相当に疲れもたまっていたはずです。
ここらで少し休息を取っておくのも悪くないはずです。

今日は昨日の雨が嘘の様に晴れています、最近の定番になっているブルーベリーの植え替えをしておきましてからいつもの様に製作にかかりました。
Golden Arrowは制作上の問題がいくつか有ります。
その一つがフレームがボディの内側に収まるのか・・・と言う部分とエンジンをフレームに納めた場合にエンジンカバーが巧く脱着出来るのかが製作のポイントになります。
今の時点ではフレームが完成していないのでエンジンは検証する事が出来ません ・・・順番とすればまずフレームを作ってボディとの具合を確認してからエンジンという事になりますから今はまずフレームを作る事に専念しないといけないでしょう。
作図したものを見ながら真鍮板を切ってゆきましょう・・・。
使用したのは0.5mmの真鍮板(アトランティックは0.3mmだったと思いますので大きい分少し厚めの板を使っています)を切っております。
0.5mmの真鍮板は金切り鋏で簡単に切る事は出来ますが切りますと下の画像の様に大きく曲がってしまいます。

いつもの様に4枚同じ物を作りたいので4枚重ねでハンダ付けした物を加工します。
同じ物を作る為にはこの方法が一番簡単じゃないかと思います。
その為にはまず真っすぐに延ばさなければなりません・・・四角な金床の上で叩いて延ばします。
どこをどう叩けば真っすぐになるのか口で説明がつかないのですが叩いていればわかります(笑)


揃えてハンダ付けをしますがこの時に基準になる辺を決めてハンダを流すと良いですね。
どこかが小さかったり致しますとその部分は使えなくなりますから・・・少し大きめにしておくのも方法ですね。

基準となる辺を削ってみました・・・
一応寸法が不足している様な部分は無くちょっと安心(笑)
大きめのヤスリでザックリと削るのが良いですね、小さなヤスリでは真っすぐに削るのが難しいのです。

重ねた真鍮板にケガキ線を入れまして、不要な部分を糸鋸でカットします。
この時に気をつけたいのが糸鋸の刃の大きさです。
今回は0.5mmの真鍮板が4枚重なっています、正確に言えばその間にハンダの層も有りますからざっと2.0mmの厚さになりますから刃は細かな物では切れません、面倒かもしれませんが糸鋸の刃を大きな物に交換してから加工をした方が良いですね。
2.0mmの真鍮板というのはそれ位難物なんですよ(笑)

切り出したフレームをメタルのボディの中に入れてみます・・・
まあ採寸はしていますから入らない事は無いのですが、それでも設計ミスが有れば使えない物になってしまいますからね~。
まだメインの板が1枚だけなんですがこれで立体のフレームがこのボディの中に入ったら凄く精密な物になってゆくのではないかと・・・予感させますね。

現在考えられるだけの穴を開けておきます。
というのも組み立ててから左右のフレームの同じ位置に穴開けようとしますと必ずズレが生じます、わかるもの(クラッチペダルのシャフトとかフロントサスペンションの位置決めのシャフト等)は今の内に開けておくのが良いですね。

穴を開けたり削ったりの作業が完了しますとハンダゴテを当ててハンダを溶かしましてフレームを分解致します。
分解したら必ず水洗いをしておきます、フラックスが付いていますと腐食を進める事になりますからね~。

余分なハンダを削り取りまして歪みを無くす為に再びハンマリングです・・・
そして歪みが無くなりましたらペーパーで研磨します。
同じ作業を4枚分繰り返しましてやっとフレームの板(今日はこの板だけですよ)が2台分完成致しました。