Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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Meri Kits 1/43 Ferrari126C2 MKS003 & MKS006

2017-02-07 21:29:09 | 最近手に入れたキットのご紹介
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今日は雨はポツポツ降っていましたが濡れる程では無かったのでバラ園の整備の手伝いをして欲しいと・・・
と言う事で本日の製作は無しになってしまいました。
午前中は堆肥や油かす硫酸カリなどを準備に回って来ました。
午後からはそれらを混合してバラの根元に置いて回ります。
家内はそれをバラの周りに埋め込んでゆきます・・・。
こんな作業は一日では終わらず夕方には堆肥が無くなったので明日の事を考えて先に軽トラックに2杯目の堆肥を買いに行って来ました。
この調子ですと明日もバラ園での作業になりそうですね・・・。

と言う事なので本日もHさんコレクションから少しご紹介をしてみましょう。
Ferrari126C2と言いますと昔から有名なモデラーさんがいくつも素晴らしい作品をお作りになっていらっしゃいますので皆さんも良くご存知でしょう。
このキットメーカーと言いますと一番有名所はタメオでしょうか・・・そしてこのメリキットになります。
ボシカもキットが有りましたがあれは高価で別格でしたね・・・(笑)財布の軽い私には当時買えなかった・・・今はもちろん何個か持っていますけど・・・。
他にもいくつかのメーカーさんが有ったのですが今、入手可能と言いますとこの2社の物くらいでしょうか・・・と言っても現行で商品になっているのはタメオのキットしか無いと思います。

メリキットとタメオの違いはその中身に有ります、タメオは基本的にプロポーションキットとしての表現になっていますしこのメリキットの方は中身まで作り込めるフルディティールの物になっていますからその辺りは部品点数の違いにかなり表れていると思います。

私がプロになった頃、先輩モデラーさんが作っていらっしゃった126C2を作りたくてキットを買いましたのがこのメリキットの物でした。
当時はまだタメオが126C2を作っていなかったのです。
高価なキットでしたので沢山買う事は出来ませんでしたが1個入手して中身を見た途端に新米プロモデラーはそのバラバラの部品に恐れをなして箱を閉めてしまいました(笑)
お陰さまで色々な難しい仕事をさせて頂いてきましたので今ではそんなに驚かないのですが・・・(笑)

今回、HさんのコレクションでMKS003とMKS006が2個ずつ入手出来ました。
Hさんもこれを作りたかった様ですね・・・いや何個か作られていたはずなのでベースキットはこれだったのかと納得した次第です。
当時の価格は18900円と17500円だったんですね・・・私が最初に買った時は確か19800円だったと思います。

MKS003とMKS006の違いは前期型と後期型の違いでして同じ1982年の車ですがシーズン途中でボディの形状が若干変わったのです。
目立つ部分はフロントサスペンションの取付け部分ですね、ボディ形状と一体の物とその部分だけ単独で出っ張っている物との違いになります。
個人的にはMKS003の方が好きかな・・・

キットのボディを比べてみます。
それぞれの箱の前にそれぞれのボディを置いてみました。
形状の違いがよくわかりますね。
当時はそんな基本的な事も気が付かないままに買っていましたね・・・今考えるとちょっと恥ずかしい。
車の知識は多いと思いますが全てをカバー出来る訳では有りません。

どちらもフルディティールですからボディカウルは薄くキャストされています。
シャーシも別部品でカウルの中に収まる様になっていますが塗装をしますと厳しくなる恐れが有ります。
このアッパーカウルですがサイドポンツーンの上下寸法がやや不足している様に見えますので確かラクーンさんがカウルのトランスキットを出しておられましたね・・・僕も1個だけ持っていた様な気がします。

そしてこちらが一体型のMKS003のボディです。
この形状の方が馴染みが有る様に感じるのは私だけでしょうか?
ボシカのキットはこのカウルサイドのスリットがエッチングだった様な記憶が有ります。
どこかにこのスリットのエッチングを持っていた様な気がします・・・これを作る時は探してみましょう。

カウルのサイドを見てみましょう・・・
やはり実車よりも先に行くにつれてボディカウルの上下寸法が薄くなっている感じがしますね・・・
まあこの辺りの形状は好みの問題も有りますから何とも言えません、もし不満なら自分で真鍮を叩いて作り直せば良いのですから・・・。
メタルを盛って形状を直すのは範囲が広くなりますので平面を出すのが難しいかと思います。

デカールは違った物が入れられています・・・確かデカールの配置が変わった様な事を聞いた記憶が有りますからデカールのデータを書き換えたのでしょう。似て非なる物ですね〜。

パーツの全体の構成はこんな感じです。
サスペンションアームは真鍮のエッチングですので少し柔らかいかもしれません。
エンジンもメタルのキャスト品ですので少々バリが気になりますが、素材の感じはこれ以上の物は無いでしょう。

ホイールは手が混んでいます。
実物と同じくタイヤで隠れるホイールの外側の中央が凹んでいます。
しかもよく見ますとホイールのタイヤが当たる部分は若干テーパーになっている様な気がしますが・・・
この様なホイールにゴム製のタイヤを填めますと後々タイヤの中央が凹んでくる事が有ります。
ここまで再現しなくてもタイヤが当たる部分は真っすぐで良いと思いますが・・・如何ですか?

ここの考え方が残念な所か・・・
ホイールのセンターロックがエッチング製なのです。
ボシカはここに六角な挽き物?を入れてありまして付属の工具で緩めたり締めたり出来ます。
ただそれは無くても良いのですがエッチングは余りにも薄過ぎますよね・・・。

センターロックをエッチングにしているのにブレーキディスクはアルミの鋳物!?でしかもベンチレーテッドの凹みまで再現してあります。
タイヤ/ホイールを取付けたらほとんど見えないのにここはこんなにこだわっています。
それならホイールのロックを何とかして欲しかったですね・・・。

もっと頑張っているのがこの部分です。
グランドエフェクトを生むアンダーパネルですが何とエッチング板をプレスした素晴らしい部品・・・ここも見えなくなる部分ですが。
このキットは見えなくなる部分にこだわってキット化しているのでしょうか?

他にも頑張っている部分は有ります・・・ターボ系のゴムジョイントを縛る為のホースバンドですがステンレス製のエッチングでバンドが用意されています。
こんなパーツはメイクアップさんからも発売されていましたね・・・どちらが先だったのでしょう??


手を入れる箇所は多々有りますがそのベースとしては今でもなかなか気になるキットですね。