本日の山陰は大変天気が良かったです
気温は低めで寒いですけどやはり天気が良いのは気持ちも良い訳ですね〜。
こんな日はしっかり仕事を進めます。
そういえば昨夜新入荷商品お知らせの方で新しいご予約商品のご案内を更新しております
今回のご紹介はSRD-003 YOSHIMURA SUZUKI GSX-R750 1986 AMA SUPER BIKE Daytona 604 & 34デカール (レッド・ブラック)とSRD-002 SUZUKI GSX-R750 1986 海外仕様デカール (レッド・ブラック)のデカール2種類になります。
特にSRD-002の方は、かっぱコーヂ氏の作例の詳細が1/25発売予定のモデルグラフィックス3月号に掲載予定です。
雑誌に掲載後には生産量も少ないので在庫が品薄になる可能性が有りますご興味の有る方はお早めにご注文下さい。
また東京はオートモデリGT様、名古屋はラクーンオート様、大阪はモデルガレージロム様で取り扱いをして頂く予定になっておりますので「デカールを見てから」・・・と言われる方は各お店の方でご覧下さい。
今日から始まりますのが海外のモデラーさんが作られたFerrari250SWBです
モデラーさんの名前は一応伺っておりますがサインも何も無いのでその根拠が有りませんのでここでは海外のモデラーさんという表記にしておきましょう。
当方がお見積もりをした時には既に部品が外されておりましてバラバラ状態だったので恐らくは塗直しの為に誰かが分解した物をお客様が購入されて当方にご依頼を頂いたという事だと思います。
まずボディとシャーシですが受け取りました時には既にこの様な状態でしてボディ関係だけは徹底して分解されております。
エンジンや内装関係はそのままなので恐らく塗り替えの目的での分解ではないかと・・・まあ理由はどうでも良いのですが・・・。
内装は革が貼られています。
こうした表現は海外のモデラーさんに多い表現ですね。
表現の方法は色々なのでどれが良いとは申しませんが、少しオーバースケールになりますので私ならやらないかな〜。
今回はもとの作者の方に敬意を表してシャーシ側はそのままで使う予定です
ただ・・・表現を迷うのはこの部分です
SWBのフロントのインテークにはメッキの枠が付いていましてその奥には格子に組まれたグリルが有ります
今回の作品ではこのインテークは塗装を剥がして磨いただけになっていますし格子のグリルはエッチングの板が一枚有るだけなんですね・・・。
グロルの枠の表現が無いので顔つきが少し変な気もします・・・お客様と相談して考えましょう。
こちらがグリルのメッシュです
多分AMR製のキットの部品そのままではないかと思います
エッチング製でちょっと平坦な表現になっています
さっそく塗料の剥離にかかりますが・・・
その前に塗料の質や塗り方を確認しておきます
と言うのも元のボディにダメージが少ない方が良いのです、と言うのも分解も勉強なのです
剥離剤にドボンと付ければ良いと言う物では有りません。
下のパテの状態を確認しながら作り手がどんなテクニックで作ったのかを勉強出来る良い機会でも有るのです
シンナーの付いた布で拭き取ってみましたら簡単に赤い塗料が付きました・・・と言う事はラッカーを塗っていますよね。
しかもクリアーは無しです・・・これは海外モデラーさんに多い塗り方ですね。
一番弱いクレオスのシンナーに浸けてみました
少量のシンナーで剥離出来る様にビニール袋に部品やボディを入れましてシンナーを投入しビニール袋の口を縛っておきます。
一般的には瓶とかにシンナーを入れて中にボディを漬け込みますがあれは大量にシンナーを必要としますので私はその方法を使いません。
数時間付けたら古歯ブラシで擦って完全に塗装を落とします。
最後の仕上げで新しいシンナーを付けたウェスで拭き取りますとこの程度には綺麗になります
ボンネットの周囲が落ちてないじゃないかと思われるかもしれませんが・・・
この部分はパテなのです
元々このキットはボンネットが開かなくて一体型のボディなのでこの部分を切り取って加工した名残ですね。
この部分のパテはボディ形状を変更する為に盛られたのでは無くボンネットを合わせる為に盛られた物と考えます
証拠はボンネットの受けの部分です
この受けの部分もパテで作られているのです
通常なら裏から真鍮板をハンダ付けして加工すると思うのですが・・・比較的安くて量産したいという意思が見え隠れします(笑)
パテが薄い部分はシンナーで崩壊しかけていますのでここは修理をしましょう。
パテの素材はシンナーで侵されないのでエポキシパテでしょうか・・・!?
もう一つ・・・
リアの給油口ですがキット本来はリアフェンダーの上側に有る様ですが埋められてトランク部分の左上部に移設されています。
ここも金属を使わずに樹脂だけで作られていますね
ただ気が付いたのは給油キャップの付く部分の丸い凹みの中に丸い気泡が有りますね。
これは器用で間違いないのですがこのパテがこの部分に盛られて硬化前には柔らかかったと言う事を示しております。
もしエポキシパテの用に粘土状の物ですと気泡は丸くなりませんからね〜
一体どんなパテ(樹脂?)を使ったんでしょうか?
トランクカバーの受けの部分もこのパテで作られていますので硬化した物を貼付けて整形したとも思いませんし・・・??
先ほどの部分を裏から見ます
樹脂だけで整形されている事がわかりますね
赤黒い塊はベリーソースでは有りませんよ、多分内装の塗料が剥げた物でしょう・・・念のため。
細かなモールドも追加されていますよ
サイドウインドウのレインドリップはAMRではもっと太くてこんなにシャープではなかったと思います
多分洋白線をハンダ付けしたのかな?
接着代が無いので接着とは思えないのです
反対側は中央の部分が少し陥没しています取り付けをミスったのでしょうか?
それとも落下して凹んでしまったのかな?
塗装だけやり直すと言ってもここは少しやり直しが必要ですね。
ドアも外板は真鍮板で作り直してあります。
ヒンジも当然ながら一番良い位置に取り付けられていますし丁寧な作りですね。
但しボディの取り付け側の真鍮板は適当な形状ですね・・・(笑)
接着もエポキシ系のロックタイトか何かで適当に接着(接着面を綺麗に出していないという意味です)した感じ
ドアの外板とのクオリティーの違いが大きい感じです。
でも見えなくなるものなのでまあこんな物かな・・・・
ドア関係でもう一つびっくりしたのがこのドアの内側です
フルディティールでドアの外板を真鍮で作った場合に一番困るのがこのドアの厚みの部分なのですよね
真鍮で作るのが一番良いのですがその厚みや内装との当りの調整はなかなか困難な物になって来るでしょう。
この作品ではエポキシパテの様ですね
これなら硬化まではナイフで切ったり削ったりは楽ですし厚みの調整も粘土細工の様に楽ですね。
ポリパテみたいに流れる様な事も有りませんし・・・
次はトランクです
こちらも真鍮板で作り直してあります
なかなかシャープな出来ですね
ナンバーの付く部分の凹みもシャープに作られています
こちらは裏側です
ヒンジとナンバーの凹みの部分は別部品にしてあリハンダ付けですね
次はボンネットです
こちらも結構複雑な形状をしているのですが綺麗に再現されています
研磨も綺麗にされていまして必要な部分には最低限のハンダを使って修正されています
前側の凹みの部分はかなりシャープな造形に加工されています
しかも意外と難しい造形なのですがハンダはほとんど使われていません
裏を見ますとその構造がよくわかりますね
一段下がった部分は別の板で作れていてヒンジがその部分に取付けられています
後側のバルジの部分も別部品でしてピッタリと合う様に整形されていますので継ぎ目にハンダが出て来る事も無いのです
真鍮板で作られたドアやボンネットをご覧頂きましたが皆さん何か気が付かれましたか?
私は気がつきましたよ!!
この部品の裏側にはハンマリングの痕跡が無いのです
通常一枚ずつ真鍮板をハンマーで叩いて整形する場合には裏側から叩きますので裏側には無数の打痕が付くのです
表側は研磨してしまいますと消えてしまうのですが裏側は研磨が難しい上に表裏とも研磨しますと板がかなり薄くなってしまうのです。
でもこの部品達にはこれが無いと言う事は・・・
これを作った人は真鍮板をプレスして作る為の技術に精通している人と言う事ではないかと思います
ボンネットをボディに当ててみますとパテの当たっている部分だけはさすがに少しモッタリと感じますが合わせは大変良いですね
他の方が作られた完成品を幸運にも分解補修するチャンスが有りましてこんな知識も出来ます
修理イコール勉強というのはこんな部分から来ているのです。
例えそれが参考になるのかならないかは別としてね・・・。
本日は義父と泊まりがけで食事に行って来ますので早めの更新でした(笑)
まあちょっと遅くなりましたがお年玉代わりです・・・
気温は低めで寒いですけどやはり天気が良いのは気持ちも良い訳ですね〜。
こんな日はしっかり仕事を進めます。
そういえば昨夜新入荷商品お知らせの方で新しいご予約商品のご案内を更新しております
今回のご紹介はSRD-003 YOSHIMURA SUZUKI GSX-R750 1986 AMA SUPER BIKE Daytona 604 & 34デカール (レッド・ブラック)とSRD-002 SUZUKI GSX-R750 1986 海外仕様デカール (レッド・ブラック)のデカール2種類になります。
特にSRD-002の方は、かっぱコーヂ氏の作例の詳細が1/25発売予定のモデルグラフィックス3月号に掲載予定です。
雑誌に掲載後には生産量も少ないので在庫が品薄になる可能性が有りますご興味の有る方はお早めにご注文下さい。
また東京はオートモデリGT様、名古屋はラクーンオート様、大阪はモデルガレージロム様で取り扱いをして頂く予定になっておりますので「デカールを見てから」・・・と言われる方は各お店の方でご覧下さい。
今日から始まりますのが海外のモデラーさんが作られたFerrari250SWBです
モデラーさんの名前は一応伺っておりますがサインも何も無いのでその根拠が有りませんのでここでは海外のモデラーさんという表記にしておきましょう。
当方がお見積もりをした時には既に部品が外されておりましてバラバラ状態だったので恐らくは塗直しの為に誰かが分解した物をお客様が購入されて当方にご依頼を頂いたという事だと思います。
まずボディとシャーシですが受け取りました時には既にこの様な状態でしてボディ関係だけは徹底して分解されております。
エンジンや内装関係はそのままなので恐らく塗り替えの目的での分解ではないかと・・・まあ理由はどうでも良いのですが・・・。
内装は革が貼られています。
こうした表現は海外のモデラーさんに多い表現ですね。
表現の方法は色々なのでどれが良いとは申しませんが、少しオーバースケールになりますので私ならやらないかな〜。
今回はもとの作者の方に敬意を表してシャーシ側はそのままで使う予定です
ただ・・・表現を迷うのはこの部分です
SWBのフロントのインテークにはメッキの枠が付いていましてその奥には格子に組まれたグリルが有ります
今回の作品ではこのインテークは塗装を剥がして磨いただけになっていますし格子のグリルはエッチングの板が一枚有るだけなんですね・・・。
グロルの枠の表現が無いので顔つきが少し変な気もします・・・お客様と相談して考えましょう。
こちらがグリルのメッシュです
多分AMR製のキットの部品そのままではないかと思います
エッチング製でちょっと平坦な表現になっています
さっそく塗料の剥離にかかりますが・・・
その前に塗料の質や塗り方を確認しておきます
と言うのも元のボディにダメージが少ない方が良いのです、と言うのも分解も勉強なのです
剥離剤にドボンと付ければ良いと言う物では有りません。
下のパテの状態を確認しながら作り手がどんなテクニックで作ったのかを勉強出来る良い機会でも有るのです
シンナーの付いた布で拭き取ってみましたら簡単に赤い塗料が付きました・・・と言う事はラッカーを塗っていますよね。
しかもクリアーは無しです・・・これは海外モデラーさんに多い塗り方ですね。
一番弱いクレオスのシンナーに浸けてみました
少量のシンナーで剥離出来る様にビニール袋に部品やボディを入れましてシンナーを投入しビニール袋の口を縛っておきます。
一般的には瓶とかにシンナーを入れて中にボディを漬け込みますがあれは大量にシンナーを必要としますので私はその方法を使いません。
数時間付けたら古歯ブラシで擦って完全に塗装を落とします。
最後の仕上げで新しいシンナーを付けたウェスで拭き取りますとこの程度には綺麗になります
ボンネットの周囲が落ちてないじゃないかと思われるかもしれませんが・・・
この部分はパテなのです
元々このキットはボンネットが開かなくて一体型のボディなのでこの部分を切り取って加工した名残ですね。
この部分のパテはボディ形状を変更する為に盛られたのでは無くボンネットを合わせる為に盛られた物と考えます
証拠はボンネットの受けの部分です
この受けの部分もパテで作られているのです
通常なら裏から真鍮板をハンダ付けして加工すると思うのですが・・・比較的安くて量産したいという意思が見え隠れします(笑)
パテが薄い部分はシンナーで崩壊しかけていますのでここは修理をしましょう。
パテの素材はシンナーで侵されないのでエポキシパテでしょうか・・・!?
もう一つ・・・
リアの給油口ですがキット本来はリアフェンダーの上側に有る様ですが埋められてトランク部分の左上部に移設されています。
ここも金属を使わずに樹脂だけで作られていますね
ただ気が付いたのは給油キャップの付く部分の丸い凹みの中に丸い気泡が有りますね。
これは器用で間違いないのですがこのパテがこの部分に盛られて硬化前には柔らかかったと言う事を示しております。
もしエポキシパテの用に粘土状の物ですと気泡は丸くなりませんからね〜
一体どんなパテ(樹脂?)を使ったんでしょうか?
トランクカバーの受けの部分もこのパテで作られていますので硬化した物を貼付けて整形したとも思いませんし・・・??
先ほどの部分を裏から見ます
樹脂だけで整形されている事がわかりますね
赤黒い塊はベリーソースでは有りませんよ、多分内装の塗料が剥げた物でしょう・・・念のため。
細かなモールドも追加されていますよ
サイドウインドウのレインドリップはAMRではもっと太くてこんなにシャープではなかったと思います
多分洋白線をハンダ付けしたのかな?
接着代が無いので接着とは思えないのです
反対側は中央の部分が少し陥没しています取り付けをミスったのでしょうか?
それとも落下して凹んでしまったのかな?
塗装だけやり直すと言ってもここは少しやり直しが必要ですね。
ドアも外板は真鍮板で作り直してあります。
ヒンジも当然ながら一番良い位置に取り付けられていますし丁寧な作りですね。
但しボディの取り付け側の真鍮板は適当な形状ですね・・・(笑)
接着もエポキシ系のロックタイトか何かで適当に接着(接着面を綺麗に出していないという意味です)した感じ
ドアの外板とのクオリティーの違いが大きい感じです。
でも見えなくなるものなのでまあこんな物かな・・・・
ドア関係でもう一つびっくりしたのがこのドアの内側です
フルディティールでドアの外板を真鍮で作った場合に一番困るのがこのドアの厚みの部分なのですよね
真鍮で作るのが一番良いのですがその厚みや内装との当りの調整はなかなか困難な物になって来るでしょう。
この作品ではエポキシパテの様ですね
これなら硬化まではナイフで切ったり削ったりは楽ですし厚みの調整も粘土細工の様に楽ですね。
ポリパテみたいに流れる様な事も有りませんし・・・
次はトランクです
こちらも真鍮板で作り直してあります
なかなかシャープな出来ですね
ナンバーの付く部分の凹みもシャープに作られています
こちらは裏側です
ヒンジとナンバーの凹みの部分は別部品にしてあリハンダ付けですね
次はボンネットです
こちらも結構複雑な形状をしているのですが綺麗に再現されています
研磨も綺麗にされていまして必要な部分には最低限のハンダを使って修正されています
前側の凹みの部分はかなりシャープな造形に加工されています
しかも意外と難しい造形なのですがハンダはほとんど使われていません
裏を見ますとその構造がよくわかりますね
一段下がった部分は別の板で作れていてヒンジがその部分に取付けられています
後側のバルジの部分も別部品でしてピッタリと合う様に整形されていますので継ぎ目にハンダが出て来る事も無いのです
真鍮板で作られたドアやボンネットをご覧頂きましたが皆さん何か気が付かれましたか?
私は気がつきましたよ!!
この部品の裏側にはハンマリングの痕跡が無いのです
通常一枚ずつ真鍮板をハンマーで叩いて整形する場合には裏側から叩きますので裏側には無数の打痕が付くのです
表側は研磨してしまいますと消えてしまうのですが裏側は研磨が難しい上に表裏とも研磨しますと板がかなり薄くなってしまうのです。
でもこの部品達にはこれが無いと言う事は・・・
これを作った人は真鍮板をプレスして作る為の技術に精通している人と言う事ではないかと思います
ボンネットをボディに当ててみますとパテの当たっている部分だけはさすがに少しモッタリと感じますが合わせは大変良いですね
他の方が作られた完成品を幸運にも分解補修するチャンスが有りましてこんな知識も出来ます
修理イコール勉強というのはこんな部分から来ているのです。
例えそれが参考になるのかならないかは別としてね・・・。
本日は義父と泊まりがけで食事に行って来ますので早めの更新でした(笑)
まあちょっと遅くなりましたがお年玉代わりです・・・