維新の党は、年内に解党する方向で調整に入った。
複数の関係者が12月2日、明らかにした。
民主党と統一会派結成で合意する見通しとなり、引き続き野党勢力結集による新党結成を目指すには、除籍(除名)した大阪系議員らが求める解党に応じ、分裂問題を早期に収拾すべきだと判断した。
対立する大阪系の要求に応える形での解党には維新内部に反発があり、曲折も予想される。
関係者によると、維新の党は年内に解党するが、あらためて新党としての「維新の党」設立を総務省に届け出る。
政党交付金については党職員の給与など必要経費を精算し、残額を国庫に返納する。
12月支給の政党交付金は、解党に先立って12月10日までに総務相へ請求すれば12月18日に受け取れる。
松野代表ら党執行部は、来年5月末までに党名を返上する方向でも大阪系と協議。
この時期までに、民主党などとの合流を想定しているとみられる。
大阪系は分裂の際、党名に「維新」を使わないよう求めていた。
来年1月4日召集の通常国会の会期末は延長がなければ6月1日。
執行部は参院選突入前に党名の使用期限を設けることで、大阪系の理解を得られると判断したもようだ。
執行部の一人は12月2日「12月6日の代表選後、程なく決着する運びだ」と明言した。
大阪系が参加した新党「おおさか維新の会」幹事長の松井大阪府知事は「(執行部が)参院選までに名前を変えるならば、それでいい」と府庁で記者団に語った。
だが、維新の党の一部議員には「安易に妥協すべきでない」との強硬論も根強い。
党最高顧問を務めていた橋下大阪市長と松野氏ら執行部の対立により、維新の党は分裂した。
現在、維新の党に残る国会議員は26人、橋下氏が率いる新党「おおさか維新の会」への参加組は19人。
小沢鋭仁元環境相ら中間派6人は離党し、無所属となった。
江田氏は悔しくて、歯ぎしりしているだろう。