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踊る小児科医のblog

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近未来のハイテクカー登場を待ち望む:自動車のフェイルセーフ

2005年05月03日 | こども・小児科
尼崎の脱線事故とのことは先週2回、そして昨日も取り上げました。また、その他に八戸市内のエスカレーター事故のことや、六本木の回転ドア事故(先日NHKでも特集番組がありました)などについても繰り返し話題にしてきたのは、一つには子どもの事故を予防するという意味で、もう一つは同じ原則ではありますが(結果的に子どもに危害を与えないという点においても)、医療における事故をできるだけ減らすためのことでした。

昨日、八戸市内で起きた交通事故については、胸が塞がる思いでとてもコメントする気持ちにはなれません。具体的な状況などもわからず、それ以上の情報を求めるつもりもありませんが、自動車の運転については昨日書いた「フェイルセーフ」の思想はこれまでほとんど及んでいなかったのではないかと思います。

事故多発地点の道路の改良などを別にすれば、事故予防はもっぱらドライバーの「安全運転」に任されてきたし、自動車学校や免許更新時の講習でも、事故のケーススタディから事故そのものを減らそうというスタンスでした。もちろん、シートベルトやエアバッグ、車自体の強度と事故時に乗っている人を守る構造などもありますが、これまでの取り組みでは事故は少しずつ減っても犠牲者はゼロにはならず、重大な事故は毎日どこかで起きて、誰かが犠牲になり(しかし見知らぬ人の死に対して人々は鈍感になり)、家族の悲しみが積み重ねられ、これからも続くことになります。

いま、近未来的なハイテク安全装置を備えた車の開発に各社とも取り組んでいるようです。これは当然の方向性で、全ての車に実装されるようになる(義務化される)日が来ることを待ち望んでいます。もう一つは、今のこのマイカー社会が少しでも変化して車自体が減ることも。そして、いたましい犠牲者や残された家族の悲しみがなくなる日を。