先月末のニュースで、私も1日だけ出席してきた日本小児科学会で発表されたデータのようです。ここでは、発生してしまった重大な事故に対して、専用の小児集中治療室(PICU)欧米並みに整備して死亡率が他の先進国並みに下がれば、年に500人の命を救うことができるという試算のようです。(下記に一部を引用)
>全国の小児科のある大学病院や子供病院のうち、専用の小児集中治療室(PICU)を
>備えているのは16%だけ
>PICUがあった13都府県とそれ以外の地域に分けて、14歳以下の不慮の事故による
>死亡率を比較した。その結果、PICUのある地域の平均は10万人に対して5.5人で、
>PICUがない地域の平均(同8人)より明らかに低かった。
>年代別で比較しても同じ傾向で、幼い子供の方が差は大きかった。
>日本は1-4歳の死亡率が先進国の中で高く、その死因トップは不慮の事故。
>この年代の死亡率をほかの先進国並みまで下げれば、年間500人が救命できると推計している。
当院で開催している「赤ちゃん教室」でも、まず初っぱなに「日本の赤ちゃん(1歳未満の乳児)は世界中で一番死ななくなっている(最近のデータでは2位)。みなさんはそのようなかつてない時代にこの国に生まれたわけですが、1歳以上の事故の死亡率は高く、元気に育ったこどもが本来なら防げたはずの事故で命を落としている」というところから事故予防の話に入り、その後に(これも最近書いた)乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防の話に移っていくのを常としています。「日本は1-4歳の死亡率が先進国中最悪」といっても小児科医なら誰も驚かないのですが、新生児・乳児死亡率世界一(低い)という輝かしい記録の前に、一般の方や親御さんにはあまり知られていなかったのも事実です。
小児科医が行える子育て支援は事故予防、母乳育児支援、禁煙・防煙教育、予防接種(麻疹・風疹撲滅)など、一般小児科医にとって一つ一つは決してハードルが高いものではありませんが、そびえ立つ山は果てしなく続きます。
>全国の小児科のある大学病院や子供病院のうち、専用の小児集中治療室(PICU)を
>備えているのは16%だけ
>PICUがあった13都府県とそれ以外の地域に分けて、14歳以下の不慮の事故による
>死亡率を比較した。その結果、PICUのある地域の平均は10万人に対して5.5人で、
>PICUがない地域の平均(同8人)より明らかに低かった。
>年代別で比較しても同じ傾向で、幼い子供の方が差は大きかった。
>日本は1-4歳の死亡率が先進国の中で高く、その死因トップは不慮の事故。
>この年代の死亡率をほかの先進国並みまで下げれば、年間500人が救命できると推計している。
当院で開催している「赤ちゃん教室」でも、まず初っぱなに「日本の赤ちゃん(1歳未満の乳児)は世界中で一番死ななくなっている(最近のデータでは2位)。みなさんはそのようなかつてない時代にこの国に生まれたわけですが、1歳以上の事故の死亡率は高く、元気に育ったこどもが本来なら防げたはずの事故で命を落としている」というところから事故予防の話に入り、その後に(これも最近書いた)乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防の話に移っていくのを常としています。「日本は1-4歳の死亡率が先進国中最悪」といっても小児科医なら誰も驚かないのですが、新生児・乳児死亡率世界一(低い)という輝かしい記録の前に、一般の方や親御さんにはあまり知られていなかったのも事実です。
小児科医が行える子育て支援は事故予防、母乳育児支援、禁煙・防煙教育、予防接種(麻疹・風疹撲滅)など、一般小児科医にとって一つ一つは決してハードルが高いものではありませんが、そびえ立つ山は果てしなく続きます。