栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

久々に見た幻の2千円札

2006-11-13 12:28:36 | 雑感
 先週土曜日、久し振りに二千円札を見た。
見たのも久し振りだが、そもそも二千円札そのものは3回ほどしか見ていない。
それ程流通してないわけだ。

 手にしたのは懇親会後の2次会だったか3次会だったかの席。
皆から集めた金の中に入っていたのだが、店のママに受け取りを拒否された。
「いやー、2千円札はいらない。千円札で頂戴」だって。
そんなことをいわれてもこちらも千円札と紛らわしい二千円札は持ちたくない。
酔っぱらっているからタクシー代を払う時、千円札と間違えて出す可能性は大ありだ。
でも、受け取りを拒否された以上仕方ない。
結局、私の財布の中に納まったが、最近では人の口の端に上ることもなく、ひっそりと日銀の金庫の中で眠っているはずの二千円札がなぜ突如現れたのか。

 実は二千円札をよく見てもらえば分かるが、沖縄の守礼門が印刷されている。
その縁で昨年、沖縄の地元財界関係者が「二千円札流通促進委員会」を設立。
「二千円札大使」を任命し、二千円札の流通に力を入れているのだ。
この二千円大使に任命された沖縄の劇団員3人が9月に守礼門を出発し、12月に日銀本店到着を目指す全国行脚を行っているそうだ。

 今回突如二千円札が現れたのは恐らくこの動きと関連あるのだろう。
それにしても果たして思惑通り二千円札が流通するだろうか。
その可能性はないと思うが、それでも沖縄のPRには多少貢献しているかも知れない。


書を持って旅に出る。

2006-11-04 16:50:14 | 雑感
 時々無性に本を読みたくなる時がある。
そんな時は本を数冊持って旅に出たものだ。
列車の旅である。
バスだと車酔いするから、本を読む時は列車と決めている。
短すぎると幾ばくも読めないので、乗車時間は1時間半以上の距離である。
 短時間で読める本はマニュアル本ぐらいだ。
パソコンソフトの解説本は10分足らずの地下鉄乗車時間を主に利用した。
まだDOS時代のソフトは大抵地下鉄の中で覚えた。

 昔は寝る前、床に就いてから結構読んでいたが、目が悪くなりメガネをかけるようになってから床に入って読む習慣はなくなった。
いきおい読書量が減った。
若い時から乱読、多読ではなかったから、就寝前の読書時間がなくなると激減といっていいかもしれない。

 ところが最近、無性に本が読みたくなり、この連休を利用して帰省することを急に思い立った。
帰省が目的でついでに本を読むのか、読書が目的で帰省がついでなのかよく分からないが、どちらにしても一石二鳥なのは間違いない。

国家の品格

新潮社

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 その日の朝、急に思い立った帰省だから、適当にキャリーバックに詰め込んでいたら結構重くなった。
ノートパソコンを2台も入れたのがよくなかった。
キャリーバックのほかにカメラも持参した。
ノートパソコンとカメラは旅に出る時の必需品である。
いつもはミニノート(東芝Libretto)1台だが、今回は帰省ということもあり、自宅のフレッツに接続できるコンパックPresario1700をもう1台持っていくことにした。
 ミニノートを持参する理由は撮影したデジカメ写真を取り込むのと日記を付けるためだ。

 東芝リブレットは非常に重宝している。
なにより小さくて軽いのがいい。
友人も2代目ノートとして欲しがっていたが、もう生産中止らしい。
なぜ、こんなにいいノートパソコンを生産中止にしたのだろう。
難点はCPUに非力なCrusoeを採用したこと。
省電力(バッテリーの持続力)のためだろうが、立ち上がり遅さと反応の遅さが弱点だ。
 ただ私の場合は文章を書くのはワードなどのワープロソフトではなくテキストエディターの秀丸(ひでまる)だから非力なCrusoeでもサクサク動く。
日記は前文検索型ソフトの「知子の情報」を使って付けている。
なかなかいいソフトだがテグレットという会社に欲がないのか、もう何年も前からバージョンアップをしないので、やがて使えなくなるだろう。
その時に備えて代わりのソフトをシェアウェアあたりで探しているのだが、まだ見つからない。

PCソフトのプロショップ eSoft

10月に紫陽花が咲いた。

2006-10-27 12:20:14 | 雑感
 10月下旬だというのにこの陽気。
室内で25度、外は汗ばむほどで日中は半袖でもいいほど。
昨年も暖かかったが、今年はもっと暖かい。
地球が狂ってきているという感じがしないでもない。

 この異常な暖かさに植物も勘違いしたのか、今ごろ紫陽花が咲いている。
最初は見間違いかと思ったが間違いなくいつも春に咲く場所に咲いている紫陽花。
一輪だけかと思ったら少し離れた場所でももう一輪咲いていた。

 最近は師たるものが生徒をいじめるし、核兵器はどこの国も持ちたがる。
どだい核保有国が自らの核を放棄するといわないから、ほかの非保有国も持ちたがるわけだ。
いとも簡単に殺人を犯し、早く死刑にしてくれとうそぶく輩もいるし、悪を取り締まる法の番人が自ら罪を犯す。
まさに世紀末の様相。
狂っているのは植物だけではなさそうだ。




老人力が付いてきた。

2006-10-26 10:14:57 | 雑感
 最近、人の名前が出て来ない。
TV等に出ているタレントの名前はもちろん、目の前にいる相手の名前さえ出て来ないのだからちょっと重症。
いよいよ認知症を疑わなければと多少心配になっているが、赤瀬川原平氏にいわせれば「老人力」が付いてきたということらしい。
何事も前向きに考えなければ、だ。
そろそろゆっくり生きろということかもしれない。
最近は運動不足解消も兼ねて、以前ならつい車に乗っていた距離も極力歩いていくようにしている。
そうするといままで見えなかった景色もいろいろ見えてくるようになった。
例えば四季折々に咲く野辺の花に見とれるようになったのもその効用の一つだ。

 実はつい数日前、老人力を痛切に感じたことがあった。
先週、「大川家具 秋の見本市」に行った帰りのことである。
 大川に行けば毎回のように阿津坂商事(塗料の卸販売、環境にやさしい、ホルムアルデヒドが発生しない塗料も扱っており、これが好評)の阿津坂社長にお世話になっているが、今回も会場を案内してもらった後、食事をご馳走になり帰った。
興に乗り2人でグイグイと日本酒を呑んだから、それが効いたと思うのだが、翌日それ以降のことがほとんど記憶にないのだ。

 タクシーを呼んでもらい大川から柳川まで行き、そこから電車で帰ったはずだが、タクシーに乗った記憶はあるが降りた記憶も、切符を買った記憶もぷつんと途切れている。
 さらに悪いことに、なぜか途中で特急か急行電車から普通へ、普通から急行へと2度も乗り換え、しかも大橋で降りなければいけないのに気が付いたら薬院。
電車を乗り過ごすなんてことはいままで一度もなかっただけに、これはかなりショックな出来事だった。

 しかし、これも老人力が付いてきたことの証し。
スローライフでいくしかないだろう。


老人力

筑摩書房

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10年で専務になった男

2006-10-21 10:05:56 | 雑感
 先週木曜日の夜、安田建物管理(株)(福岡市博多区東比恵3丁目5-3)の原田豊也氏を誘って食事をした。
 誘ったのは以前から一度ゆっくり話をしたいと思っていたからだが、なぜそう思っていたかといえば
 1.彼は私が主宰するベンチャーサポート組織・リエゾン九州の会員だが、仕事が忙しくて中々会合に出てこられない。
 2.最近常務から専務になった。
 3.45歳で引退し、それから先は自分のしたいことがある、と言っていたので、その中身に興味を持ったからである。

 興味を持ったという意味では私は彼の41歳という年齢にも非常に興味を持っている。
40代は心身ともに最も充実している年齢だからだ。
こういう年代に人間に会でも中心的な活動をして欲しいと思っているが、反面難しい年代でもある。
能力がある人間ほど忙しいからで、彼もその通りだった。
会の理念に賛同し、活動したいと思っても、体が一つである以上やむを得ない。
私に言えることは、せいぜい「段取りをうまくやり、できるだけ部下に仕事を任せるようにした方がいい」という程度のことだ。
本音を言えばもっと力を貸して欲しいのだが、何分ボランティア活動故それ以上のことは要求できない。

 ところで彼は今年、常務から専務に昇格したのだが、話を聞けば中途で入社したのがいまから10年前。
当時は社員数も1桁だったが、いまでは340人の組織に成長している。
しかも彼は同族でもなく、まさに赤の他人。
能力のある男である。

 ただ少し気になったのは頑張りすぎる男に共通の健康面。
組織第1に考えるから、中々自分が休めない。
しかし上手に息抜きをするのも管理職の仕事のうち。
もう少し手抜きを覚え、部下を上手に働かせるコツを覚えて欲しいと思うが、私自身もそうだったようにこれが意外に難しい。

 結局、彼は専務になってすぐ健康面から退職した。


富士通

白い彼岸花、黄色い彼岸花

2006-10-20 07:45:41 | 雑感
 随分過ごしやすくなりましたね。
この間まで道端に彼岸花(曼珠沙華)が咲き誇っていましたが、いまはすっかり姿
を消しました。

 彼岸花といえば皆さん真っ赤な花を思い浮かべると思いますが、白い花もあります。
私が初めて白い彼岸花を見たのは去年でした。
そこで今年は重点的に白い彼岸花を撮ってみました。
それで気付いたのですが、白というよりクリーム色に近い彼岸花があるんですね。
黄色もあると聞いたのでクリーム色の花を黄色といっているのだろうと思っていま
したが、本日散歩中に民家の庭に咲いている黄色の彼岸花(写真はこちら)を見つけました。

Beena ソフト 家族みんなの脳力トレーナー

セガトイズ

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白い彼岸花

2006-09-23 00:56:01 | 雑感
 秋の彼岸頃に咲く代表的な花、彼岸花。
田圃のあぜ道、墓地など人がいるところに群生して咲く。
見た目はきれいだが、毒性がある。
別名、曼珠沙華。
葉より先に花が「まず咲く」ことから曼珠沙華と名付けられたようだ。

 彼岸花と聞けばまず赤色を思い浮かべる人が多いが、このように白い花も咲く。
彼岸花の赤い色は毒々しくさえ感じるが、白い彼岸花は逆にやさしさ、清楚さを感じる。
極楽浄土には白色の方が似合う感じがする。

 この彼岸花、昨年も同じ場所に咲いていたが、今年は少し橙色がかって見える。
昨年は赤5に対し白3の割合で咲いていたが、今年は白色が少し増えていた。
しかし、よく見ると白い色の中に赤い色が見える。(右の花)
もしかすると赤と白が混じり合った新種?

 道行く人も「あらっ、珍しいわね。赤や白はよく見るけど、これは橙色だね」と言いながら通り過ぎていた。



花のことを調べるのに便利な1冊
色・大きさ・開花順で引ける季節の花図鑑

日本文芸社

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性的犯罪、酒・薬中毒犯罪には常習性がある。

2006-09-14 17:06:40 | 雑感
植草教授、今度は痴漢容疑で現行犯逮捕 「覚えない」 (朝日新聞) - goo ニュース
 やっぱりね、というのが率直な感想だ。
前回の時に思ったが、逮捕時に認め、関連物が自宅から応酬されたにも関わらず、裁判で一転無罪を主張した態度に、この人はダメだなと思った。
反省してない。

 この種の犯罪(セクハラ、痴漢、強姦、アルコール・薬中毒)は常習性が指摘されており、またやるのではないかと思っていたが、やはり理性は麻痺してしまったようだ。
 酒さえ飲まなければいい人なんだが、という人は多い。
植草氏もそうだ。
経済学者としては素晴らしく、彼の講演を聴いたこともあるが、感心したのを覚えている。
 ただ、話し方が客観的すぎるというか冷静すぎて、聴衆を魅了するというのには程遠く、生身の人間の話を聞いているというより、TV画面の向こうで喋っているという感じを受けたが。

 このどこか現実感に乏しい彼の姿に、手鏡事件で逮捕のニュースを聞いたときもさほどの驚きはなかった。
なるほど、ありうるね、というのが率直な感想だった。

 問題はこの種の常習性のある犯罪に社会がまだ寛容だということだろう。
むしろ常習性がある犯罪の方が危険で、野放しには出来ないと思うのだが。

 それにしても露骨なセクハラ事件は身の回りにも多い。
50も半ばを超えた身近な人の行為を聞いてビックリしたことがあった。
彼なども普段は柔和な顔をしていて、とてもそんなことをするタイプとは思えなかったが、暗がりでいきなり下半身を押し付けてきたというから、人は見かけによらない。
 いずれにしろ、最近変な人(幼稚な人)が増えているのは事実だ。
思考レベルが下がっているというか、幼稚化している。
そういう人はいつの間にか離れていき、付き合いがなくなってはいるが。


メールの誤送信にご注意。

2006-09-11 22:52:01 | 雑感
 誰でも一度や二度、メールの送信先を間違って送った経験はあると思うが、今朝送られてきたメールは一瞬見入ってしまった。

 こんにちは、××さん。
 後でお逢いできるのを楽しみにしていますね。

 ??
何だ、これ?
名前が間違っている。
後でお逢いできるのを楽しみにしています?
迷惑メールだな、と判断し、削除しようとしたが、「見出し」が「Re:栗野的視点:Eメールのエチケット」になっていたのが気になった。
「栗野的視点」は私が配信しているメルマガのタイトルであり、最新号への返信スタイルを取っているところが気になった。

 もう少し先を読んでみると

 お仕事が早く終わると良いですね。
 愛しています、××さんだけを。

 と続いていた。
やはりH系メールの類かと思ったが、タイトルに私のメルマガ最新号が使われているのがどうしても気になり、送信者アドレスを確認すると@yahoo.co.jpだった。
@の前は女性名と数字。
H系迷惑メールは圧倒的に@yahoo.co.jpが多い。
間違いなく迷惑メールだ。

 ただ、名前の部分に見覚えががあったので念のためアドレス帳の登録アドレスを検索してみて驚いた。
な、なんと登録アドレスの中にあったのだ。

 ということは、このメールは不倫メール。
おい、おい、送り先をよく確かめてから送れよ。

 皆さんもこんなミスをしないように。
メールを送る前にもう一度送信先を確かめてから送りましょう。

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トヨタ・レクサス国内苦戦の理由

2006-09-08 02:48:59 | 雑感
 6日、7日と福岡国際センターで開催されている「モノづくり総合展」に行ってきた。
日刊工業新聞社主催のこのイベントも同社の衰退と軌を一にするかのように最近は集客に苦労しているようだ。

 「モノづくり総合展」に今年初めてコーナーが設けられたのが自動車関連産業。
トヨタ九州がレクサスを展示していたので、国内販売苦戦の理由をそれとなく聞いてみた。

 「世界的には伸びているんですが、国内が少し・・・。走り、馬力にウェイトを置いたものですから、いまにしてみればその辺がちょっと見誤ったかなという気がしないでもありませんが。いまのようなガソリンの高値をみればですね。ただ、最上級車種のLSはベンツ、BMWの顧客層をターゲットにし、そちらから乗り換えを狙っていますから、まあこれからでしょう」

 トヨタもここまでの原油高は予測してなかったようだ。
さて、トヨタの狙い通りに行くかどうか。




散歩途中で見つけた小さな花

2006-09-03 22:16:13 | 雑感
 1昨日、学生時代の友人と数年ぶりに再会し、その夜は大いに飲み、語らった。
私が妻を亡くして5年。その間に東京から出張の次いでとはいえ2度も訪ねてきてくれた旧友に感謝!
気の置けない友人との再会は実に楽しかった。
互いに腹が出てもおかしくない歳だが、幸いなことに友人も私もスマートな体型を保っている。
とはいえ最近は運動不足で、この夏はビールの飲み過ぎもあり少し腹回りが気になり出している。
そんな話をすると毎日散歩しなければダメだと諭された。
見ると友人の腰には万歩計。
毎日1万歩は歩くようにしているとのこと。
ホテルに泊まっても往復1時間は近くを歩くというから大したものだ。

 その話に触発され今日は午前中周辺を散歩することにした。
いままで週末は近くの遊歩道まで行き、往復1時間半~2時間歩くのを習慣にしていたが今年はそれもしていなかった。
 そこでウェストバックにコンパクトデジカメと携帯電話を入れ1時間余り自宅周辺を歩いてきた。

 写真の花はその時に撮った1枚である。
ただ花の名前は知らない。
誰か知っている人がいれば教えて欲しい。
(その後、花の名前はトケイソウと判明)

 私の趣味は小さな花の撮影で、いつもは一眼レフデジカメでクローズアップ撮影するのだが、今日は初めてコンパクトデジカメでクローズアップ撮影してみた。
こんなにきれいに撮れるのが驚きだ。
コンパクトデジカメも結構面白いと感じた1日だった。



ロマネスク様式の赤レンガ造り教会

2006-08-30 15:58:54 | 雑感
 福岡県小郡市にブラウン管や液晶ディスプレイの検査装置を製造している(株)メックという会社がある。取引先は大手家電、半導体製造メーカーである。
私は一応同社の顧問ということになっているので、月に1回本社を訪問し社長と情報交換をしたり、相談があればそれに応えたりしている。
経営相談というほどでもないが、毎回様々な話を雑談して帰ることが多いが、今回は帰りにちょっと寄り道をした。
 小郡市の隣に大刀洗町という田園地帯があり、そこにレンガ造りの古い教会があると耳にしたからである。

 大刀洗町大字今地区は隠れキリシタンの里だったようで、田んぼの中に2塔式の立派な教会が聳え立っていた。
教会の名前は今村教会。完成したのは大正2年。
長崎五島出身の大工、鉄川与助の手になるが、珍しいのは教会内部の床が板張りで靴を脱いで入るようになっていたことだ。
和洋折衷が見て取れる。

 2つの塔を持つロマネスク様式の赤レンガ造りの教会では、国内に現存する最古の教会ではないかと言われている。

オシャレなレストラン

2006-07-23 18:00:52 | 雑感
 福岡市小笹4丁目の住宅街の一角にユニークな洋食レストランがある。
店名は「RESTYLE(リスタイル)」。
やれフランス料理だ、イタリア料理だとかに拘らず、おいしい料理をフォークでも箸でも自由に使って楽しく食べて欲しいという意味で付けたのか、清潔でオシャレな空間とゆったりとしたスペースが食事の時間を楽しく演出してくれそうだった。

 たまたま見つけて入ったのが日曜日の夕方5時。
通りに面したカウンターに腰掛け、外を眺めながらコーヒーを飲む。
贅沢なひととき・・・。

 ところが、根が好奇心旺盛なものだから、2階に通じる階段を見つけ上ってみた。
迎えてくれたのは感じのいい女性。
棚のアロマ類や料理用鍋類などはすべて自分達で気に入ったものを見つけてきて置いているとのこと。
3階では電磁調理器を使った料理教室のようなものも開催しているらしい。
さらに2階の奥にはなにやら打ち合わせ室みたいなものまである。
1階のレストランと2階の空間はどういう関係?

 実はこのビル、(株)日進という材木問屋の関連グループで、リフォーム事業を中心に扱っている。
リフォーム→リスタイルというわけだ。
なるほど。
オシャレな空間を演出し、それとなくリフォームを考えてもらおうということか。
いや、まずお客さんとの間にコミュニケーションを作ろうということなのだろう。
 2階で断り室内の写真を撮っていたら、1階レストランの女性が飛んできたが、この際それは愛嬌と受け止めておこう。



男は女々しく、女は凛々しく・・・。

2006-07-09 23:57:51 | 雑感
 男と女の違いは肉体的、精神的に色々あるが、肉体的な違いを除けば理性的か感情的かという1点に尽きると思われる。
 好きとか嫌いという感情は誰しもあるが、そういう感情を超えて理性的に考えられるのが男であり、「頭では分かるけど心が・・・」というのが女なのである。
 だから洋の東西を問わず、古今、女が政(まつりごと)や戦いの最前線に立ってこなかったのは、理性的な思考ができないからに他ならない。

 ところが、最近、女性的な男が増えてきた。
理性ではなく感情で物事を判断する男が増えているのだ。
一言でいえば女々しい男が多くなっている。

 というか、物事を理性的、大局的に判断できない人達が増えているのだと思う。
原因は色んな所に求めることが出来るだろう。
すでに60年代後半から大学生や社会人がマンガを読む姿を見るのはごく当たり前の光景になっているし、コンピューターの普及により思考が0か1かという単純割り切り型になっていることも関係あるだろう。
さらに最近はインターネットの普及で、ウェブ上で検索すればすぐに答えが求められるよになっている。

 つまり自分の頭で思考しなくても、道具を操作しさえすれば答えが求められる「便利な」世の中になっている。
だから、ますます頭を使わなくなっている。
使わないと退化するのは当たり前で、頭の中の思考回路も実に単純化されて来ているようだ。

 そういえば、経営者でも昔のように趣味は囲碁という人が極端に少なくなっている。
囲碁と将棋の大きな違いは、将棋が王将を取られると終わるのに対し、囲碁は盤上の陣取り合戦だという点である。
つまり囲碁は局地戦ではなく、全体の様子を見ながら、この局面では負けてもこちらの局面で勝てばいいというか、あえて全体の勝利のために捨てる石もある。
非常に高度な駆け引き、戦いを展開するわけで、常に全体を眺め、手を打っていかなければならない。

 趣味の分野とはいえ、往年の経営者はこうした趣味を通して思考を鍛えていたのだ。それが最近は手っ取り早い方法ばかりが流行るものだから、物事を理性的、大局的に考えられない男ばかりが増えてきた。
それにしても周辺を見回しても、ちょっと気に入らないから辞める、みたいな男ばかりが多い。

 一方、女はというと、高校、大学を通じて学校の成績は男より上になり、会社に入っても以前のように「お茶汲み」ということはなく、能力に応じてどんどん登用される社会になっている。
そうすれば必然的に戦略的な発想、理性的な思考が求められるようになり、そうした訓練も受けるから、男と女が逆転し、女はどんどん凛々しくなっている。
 世の中ちょっとおかしい。

演奏会の隠れた楽しみ方

2006-06-18 22:38:06 | 雑感
 福岡市民オーケストラの定期演奏会に行ってきた。
友人がビオラを演奏している関係で聞きに行ったのだが、今回が二度目である。
前回は小林研一郎氏が指揮者を務めた時だった。
その時に小林氏が「福岡市民オーケストラのレベルは本当に高い」と言っていたが、演奏レベルはプロと比べても遜色ないだろう。
こんなオーケストラがプロではなくアマチュア活動で行っているのだから敬服する。

 小林研一郎氏は世界的に有名な指揮者だが、今回の指揮者、ユキ モリモト(森本恭正)氏はウィーン在住で小林氏に劣らず有名な作曲家・指揮者で、福岡市民オーケストラの指揮は過去何度か執っている。

 最近の指揮者は指揮棒で指揮するというより、指揮棒はあくまで体の一部であり、ボディパフォーマンスというか体全体を使って表現する傾向が強いが、モリモト氏もそんなエネルギッシュな指揮ぶりだった。

 演奏会で最も楽しいのはアンコールだ。
最近ではアンコール1回は当初から予定されている行動で、どんな演奏会でも必ず1回はアンコールに応えてくれる。
 しかし、応え方にも個性が表れるようで、どうせ予定の行動だからとサッサとアンコールに応えてそれで終わる人もいれば、観客をじらすというか、駆け引きを楽しむ人もいる。

 観客にとってもこの駆け引きが面白い。
さあ、どうだ。もう一度出てくるか。それともこれで終わるか、と思いながら拍手を続けるわけだ。
 観客も慣れてきているから、もうアンコールがないと分かればそれ以上に拍手を続けない。

 ところが、モリモト氏はその意味でも一流の指揮者だった。
鳴りやまない拍手に再度登場して指揮台に立った。
だが、一瞬考えるような素振りをした後、オーケストラの面々を立ち上がらせて彼らに拍手を浴びさせて、指揮棒を振らずに引っ込んでしまった。
これでは観客の方が納得しない。
アンコール演奏をするまで拍手を続ける。

 三度出てきて今度はアンコール演奏をして観客の期待に応えてくれた。
ここまではある意味セレモニー、スケジュールに盛り込まれた行動だ。
問題はこの後だ。
拍手の多さが勝負を決する。

 鳴りやまない拍手にモリモト氏は四度目の登場だ。
しかし、もう指揮棒は振らない。
オーケストラの紹介を再び行って下がる。
それにしても今回の演奏はすばらしかった。
だから私も含め聴衆は拍手を続ける。
さあ、どうだ。いままでは最初から予定していたスケジュール。
これで出てくれば本当にアンコールだ。
出てくるか、それとももう終わりか・・・。

 オーケストラの面々も少し顔を見合わせていた。
鳴りやまない拍手に彼らも解散するかどうか決めかねているようだった。
これは面白くなったぞ。さあ、どうする!
と思いながら拍手をする手に力を込めた。

 すると、登壇したのだ。
ところが、二度のアンコールはやはり予想外だったらしく、指揮台に立った後で譜面をめくり始めた。
打ち合わせをしてなかったのだ。
そのことが如実になったのは演奏を始めてすぐだった。
突然、指揮棒を左右に振って演奏を中止させた。

 急に演目を決めたからオーケストラが戸惑ったようだ。
もう一度、何という曲の何番目と周知徹底してから演奏を始めた。
この最後のアンコール曲は指揮者もオーケストラのメンバーも心なしかリラックスしていたように見えた。
ハプニング的な演奏で全員の緊張も解けたのではないだろうか。
クラッシック演奏会でこの種のアンコールはないだけに、とてもいい経験だったし、演奏会を何倍にも楽しめた。
よき聴衆がよき演奏を生んだかもしれない。