栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

崩壊するニッポン(3)~技術革新はメーカーに何をもたらしたのか(1)(2)

2014-10-22 16:31:45 | 視点
 一時、世界をリードした日本のメーカーが苦戦している。
特にコンシューマー(一般消費者)を相手にした「メード・イン・ジャパン」の商品が。
 苦戦の原因は新興国メーカーからの激しい追い上げが1つ。
もう一つは自らが開発した技術が自分の首を絞めている。
これは皮肉としか言いようがないが、歴史を振り返れば過去にも同じことが繰り返されている。
果たして「メード・イン・ジャパン」に未来はあるのだろうか--。

凋落著しいソニー

 「市場シェアや台数を追う規模拡大でなく、リスクを認識して収益性を追っていく」
 2015年3月期の連結業績予想を発表した席上、平井社長はこう語った。
そう、量より質、売上高より利益だ。
規模の拡大を追った企業は薄利多売傾向になる。
そして気が付けば栄華を極めた頂上から転落し、やがてひっそりと社名が消えて行き、人々の記憶からも消えていく。
 栄枯盛衰は世の常。驕れる者は久しからずは歴史の証明するところ

 今期最高益を出したトヨタの豊田章男社長は社長就任以降「いいクルマづくり」「ワクワク、ドキドキ」するクルマづくり、ということを何度も口にしている。
直近の決算会見でも「持続的成長、もっといいクルマづくり が一番の目的だ」と語り、規模の拡大を追うのではなく、品質や車の魅力を重視する姿勢を鮮明にするとともに、「再び成長拡大局面に入りつつある今こそ、実は危機的状況だ」と、気を引き締めている。
 そういえば、このところソニー製品に「ワクワク、ドキドキ」がなくなっている。

タブレット市場はクラッシュ

 世界最大の家電量販店「ベスト・バイ」のトップ、ヒューバート・ジョリーCEOは「タブレット市場は今はクラッシュしている」と7月30日のITニュースサイトのインタビューに応えている。
 「普及が急速に進んだため、驚くほどの普及率に達し、買い替え市場となった」が買い替えが進まず、成長は早くも鈍化しているというのだ。そしてスマホも成熟市場になり、買い替えに移っている、と。
 ただ、そういうスマホ市場にあってもアップルだけはまだ健闘している。
とはいえ、そのアップルでさえ出荷台数は前年減になっている。

 デジタル化は社会を大きく変化させたが、プロダクツの面から言えばリスクを大きくしたのも事実だ。
 多くの部品がジグソーパズルのピースのようになり、しかもそれらのピースはコモディティ(日用品)化され、一つひとつピースを埋めて行けば最終製品が出来上がるようになった。
 このことは2つのことを招いた

    (以下略)



 ☆全文は「まぐまぐ」内の下記「栗野的視点」ページから
  http://archive.mag2.com/0000138716/20140930115116000.html

 「栗野的視点」はリエゾン九州のHPにも収録しています。



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