栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

パラダイムは変わるか、変えられるか。

2015-02-18 11:23:55 | 視点
 変化の兆しは見えている、日本で、世界で--。
だが、行動に移す動きはまだ極めて少ない。
企業は相変わらずパラダイムを変えられず、古いパラダイムのまま拡大路線を突っ走っている。
それでも未来を見通した一部の人達が違う道を歩み始めているのは救いだ。
足るを知らず、奪いつくし、食いつくす、飽くなき拡大資本主義の行き着く先に待っているのは世界の破滅・・・、というのは本当に言い過ぎだろうか。

歴史はらせん形に進む

 人類が誕生したのは約5万年前。
以来、一直線に進化の歴史を歩んできたわけではない。
時に迂回したり、ある時は後退しながら、らせん形に歩んできている。
それは「進化」ではなく「適応」の歴史であり、適応不可と判断されれば
この星そのものが消滅するか、あるいはその種が滅亡するか。
過去、幾多の文明がある時突然消滅したのと同じように。
 その最終局面に近づいているというのは恐らく個人的で悲観的な思い込みに違いないし、
そうであることを祈っている。

 救いはパラダイムの変化を感じさせる小さな動きが散見されだしたことだ。
毎日新聞は年明けから「一極社会」の連載を開始しているが、
それは従来のような「脱○○」という切り口ではなく、地方の新しい動きを追いながら、
パラダイムの変化を感じ取っているようだ。

 かつて「1週遅れの先頭ランナー」という言葉がやや自嘲めいて言われたことがあったが、
いま地方は1週遅れなどではなく、正真正銘、次世代を切り拓く先頭を走りだしている。
 こういう時に地方創生担当になった石破茂氏はラッキーだったに違いない。
彼の出身地、鳥取県八頭(やず)郡は智頭(ちず)町、八頭町、若桜(わかさ)町から
成るが、智頭町の取り組みは少子化対策の大いなる参考になるはずだし、
隣接する岡山県西粟倉村の取り組みは若者の地方定住、地方の産業起こしの見本になるはずだ。

 霞が関を出て出身地の田舎に帰れば、住民達が「再生」への道を教えてくれるのだから、
これほど楽なことはない。
もう、俯きながら喋ったり、小さな目で相手を威嚇するように、あるいは見下すように
見たかと思えば、その直後に破顔一笑とでもいえそうな作り笑いをする必要はなくなるだろう。

茶筅のごとくに生きる

 大きいことがいいことなのか、拡大路線が正しいのか、頑張らなければダメなのだろうか。
「頑張れ東北」より「頑張ろう東北」の方にまだ連帯感を感じるが、
「頑張ろう日本」とか「頑張ろう○○」って何だろう。
何を頑張るのか、なぜ頑張らなければならないのか。

 東北で目にしたのは

         (中 略)

開発サイクルを見直す動きも

 かつてのパラダイム、大量生産・大量消費を前提にしたモノづくり、
マス消費を対象にした販売方法はとっくに過去のもの、と言われながら
相変わらずパラダイムを変えられずにいる企業が大半だ。

 なぜ、無闇な競争を続けるのか、薄利多売から脱却できないのか。
理由は一つ、

         (中 略)

バーゲンを縮小する動きも

         (中 略)

若い世代こそ健全

 最近の若者は上昇志向というより、むしろ下降志向。
欲がない、と言われ、経済が活性化しない一因はこれら若者の消費行動にもある
とされているが、未来から見れば彼らの方が健全

         (以下 略)


 ☆全文は「まぐまぐ」内の下記「栗野的視点」ページから
  http://archive.mag2.com/0000138716/20150122220000000.html

 「栗野的視点」はリエゾン九州のHPにも収録しています。



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