風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「五台山竹林寺の紅葉と牧野植物園のオオツワブキ」

2018-11-21 17:09:51 | 日記・エッセイ・コラム

 

高知への旅では、今朝掲載した「キイレツチトリモチ」の花を見た後、小雨の中を園内と隣の五台山竹林寺を回り秋の色を数枚カメラに収めてきました。

植物学者・牧野富太郎の「雑草という名前の植物はない」という姿勢から全ての植物に名前のプレートを付け、展示も自然のままを原則にしている牧野植物園。

初冬に入った今は花数も少ない中で目立ったのは「オオツワブキ」でした。
自宅の庭にもツワブキが数本ありますが、ここのは名前の通りひときわ大きく、起伏の多い園内のあちこちを鮮やかな黄色で彩っています。年明けまで見ごろが続くようです

植物園を出て竹林寺へ。

ここは四国霊場第31番札所。724年に創建され、800年代当初には空海(弘法大師)が滞在して堂塔を修復したとされ、重要文化財に指定されています。
山門から続く石段や境内の紅葉にしばし見とれてきました。




楽書き雑記「牧野植物園で開花した激レア植物『キイレツチトリモチ』を見てきました」

2018-11-21 07:00:03 | 日記・エッセイ・コラム

 高知県立牧野植物園で、極めて珍しい「キイレツチトリモチ」という植物の花が咲いた――。
所用で高知へ向かう列車内で開いたスマホのニュース欄で、こんな記事を発見。これは見逃すわけにはいくまい、と日程を一部変更して高知市五台山にある牧野植物園に立ち寄ってきました。

植物園正門の入場券売り場のすぐそば。「激レア」の看板が立ち、背丈ぐらいの石垣の上の地面に、キノコのようにニョキニョキと伸びていました。石垣には簡単な木製の足場が取り付けてあり、背伸びしなくても大丈夫です。

小さな花穂の集合体らしく、大人の親指ほどの太さで、高さ3~5㌢ほど。黄色と茶色が混じったような容姿です。小さくてよくわかりませんが粒々のような花らしいものが見えます。11月いっぱいは見られそうとか。

説明プレートによると、九州から台湾にかけて分布する雌雄同株の多年草。トベラ科など特定の植物に寄生し、葉緑素は持たないようです。1910年に鹿児島県喜入町で発見され、小学校の先生が採集。標本をもとに牧野富太郎が「植物学雑誌」に学名を発表したそうです。

今回咲いたキイレツチトリモチは、2014年に高知県西部の四万十町の海岸に近い林で発見。植物園の研究員が種子を園内のトベラ科の木のそばで栽培した結果、2年後の16年に開花、さらに2年後の今年も花を咲かせたのです。この調子だと「ビエンナーレの開花」ということなのでしょうか。