名古屋市16区で秋に行われた区民展で上位入賞した作品を集めて、市民ギャラリー栄で開かれている市民美術展(25日まで)に行ってきました。
日本画・洋画・書・彫刻・工芸・写真の6部門ですが、僕は水彩画を趣味にしていることや教室の仲間2人の作品が出ていることなどから、水彩画の並ぶ洋画部門が中心になりました。
2人の作品は尾崎知久さん(北区)の「網代垣」と、鈴木勝美さん(中村区)の「作業場」と題する作品で、いずれも区民展では市長賞を得ました。
尾崎さんの「網代垣」は、名古屋城内の御深井丸(おふけまる)にある茶室と庭を囲む竹垣を描いています。
歳月の経過を感じさせる垣根の割竹、木々の合間から差し込む光と小枝の影を優しく丁寧に表現しています。
鈴木さんの「作業場」は、あまり描かれることのない現場の一隅を描いています。
無造作に置かれた2つのヘルメットが作品を引き立てており、使用した紙も一般的な水彩紙とは違って透かし模様が入っていて絵全体の雰囲気にマッチしています。
事前に10号サイズの作品を拝見していたり、スケッチ会で僕も描こうかなと思った題材ですが、どちらも個性的な表現力で良い作品に仕上げたな、と思いました。
会場には、今年も名古屋市と友好都市協定を結んでおり、東日本大震災からの復興途上にある岩手県の陸前高田市からの絵画作品10点が展示されています。