リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

割を食ったゆとり世代

2013年09月01日 | 日々の風の吹くまま
今日はまじめに(でもときどき息抜きをしながら)仕事の日。また職場のややこしい人間
模様のもつれを解いて、平和を取り戻そうという言う話。でも、こうもちょこちょこと仕事
が来るということは、この会社に平和が訪れるのはいつになるやら。シリアじゃなくて、
日本の大都会での話・・・。

背景資料と言うと大げさだけど、コピーしてあったWall Street Journalの「Japan’s
Bad Education」という記事を読んでみた。「ゆとり教育」の話で、記事を書いたのはゆ
とり教育を体験した日本人。小学校で積極的に手を挙げると「目だちたがり」と叱られ、
算数の問題を早く解いてしまうと全員が終わるまで3度も同じ問題をやらされた。個性
や創造力、知的好奇心を育てるはずが、教師たちは個性の扱い方がわからず、結局
「みんな同じ」。日本は現代のガラパゴスと言うけど、ゆとり教育はグローバル化時代を
生き抜く術を持たない世代を生んだ、と。

ワタシも教材の翻訳で小学校の理科の教科書を見たけど、あれは「マニュアル」そのも
ので、教科書の手順通りに実験して、既定の結果を確認するだけ。自由研究さえ予め
結果を想定した計画を立てさせていた(計画とレポートのサンプル付き)。想定外の結
果になった子はどうなるのかと心配になるやら、これじゃあ創造力も知的好奇心も何も
あったもんじゃないと呆れるやら。北米でも似たような「教育実験」をした時代があって、
カナダ生まれなのに英語の語彙や読解力、作文力が極端に不足して日常に支障を来
たす「機能的非識字者」が社会問題になり、その後教育方針が改められた。アメリカで
は「dumbing down(愚鈍化)」と揶揄されたけど、ゆとり教育はその日本版かもしれな
いな。

まあ、文科省のお役人が華々しくぶち上げる教育指導要領はいつも能書きとは逆の結
果を生み出して来たように思うけど、「ゆとり教育」が生み出したのは想像力も工夫力も
足りない(言葉は悪いかもしれないけど)「マニュアル依存型おバカ世代」じゃないかと
思う。今は「脱ゆとり」だそうだけど、これからの日本を背負って働いて、次の世代を生
み育てて行かなければならない「ゆとり教育世代」にとっては、生まれ合わせが悪かっ
たでは済まないよね。