リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

自然の災害は百年、千年のものさし

2013年09月17日 | 日々の風の吹くまま
西日本は集中豪雨やら台風やらで、今年は異常天候だという感じがするけど、台風の
雨で浸水や冠水した京都の嵐山って、山の上の方にあって洪水にはあまり縁がないと
思っていたのでびっくり。あれも「これまでに経験したことのないような大雨」だったのか
な。耳慣れない表現だなと思ったけど、危機感を伝えるために気象庁が採用したもの
で、「50年に一度」くらいの規模の大雨のときに使うらしい。たしかに、50年に一度なら
生きている間に経験する確率は1回か、せいぜい2回・・・。

自然災害予防に関する論文などを訳していて、よく出てきたのが洪水や降雨の激しさ
を示す「百年に一度」とか「5百年に一度」というものさし。治水計画でどの程度まで想
定するかと言う話だった。アメリカのコロラド州北部で先週いっぱい降り続いた大雨が
引き起こした大洪水はなんと「千年に一度」の規模と言われている。ちなみに、6月にア
ルバータ州カルガリー地域で起きた大洪水は「百年に一度」の規模だったそうな。

「百年に一度」というのはある地域である1年の間に起こる確率が1%の規模ということ
で、「千年に一度」だと0.1%、「50年に一度」なら2%ということになる。しとしと雨に慣
れているバンクーバーっ子は1時間に30ミリくらいの土砂降りで大騒ぎするけど、それ
が「これまでに経験したことのないような大雨」なわけ。その10倍の1時間300ミリなん
て雨は「まったく想像すらできない大雨」ということになるかな。そうそう、今度はメキシ
コでハリケーンの大雨による洪水が各地で起きている。マザーネイチャーのご機嫌、な
んとか直してもらえないもんかなあ。

雨ではなくて、海に関わる話。座礁して1年半以上横倒し状態だった「コスタ・コンコル
ディア」を直立させると大仕事が19時間かかって成功した。長さ約300メートル、10階
建ての建物に匹敵する高さ、総トン数は約11万4千トン。それをケーブルや水を入れ
たケーソンを使って、「よっこらしょ」と起こすと言うんだから、すごい。その様子をコマ撮
りのビデオ(http://youtu.be/ElGyqwLYQHw - CMの後)で何度も見て、そのたびに手
に汗を握った。いや、12の大仕事を成し遂げたかの豪傑ヘラクレスも脱帽だな、これ。
人間さまだってなかなかやるじゃないの。