リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

油断も隙もあったもんじゃない

2013年09月26日 | 日々の風の吹くまま
今日は月曜日夕方というきつきつの納期に追われて、仕事、仕事。おまけ文書がいく
つもついて来る契約書。付録の方はいつもと少し内容が違うものがあったりするけど、
本文はごくごくあたりまえの契約書文学で、原稿を見ていると目がとろんとして来るくら
いに退屈だから困る。でも、明日はまた劇団イベントがあるから、その分どこかでハッ
スルしなきゃ。

メールボックスに、科学系の仕事でワタシの編集者だった人から「お詫び」。何をしたの
かよくわからないけど、リンクトイン(LinkedIn)がフェイスブックで言うなら「お友達リク
エスト」メールを、自分の承諾なしでPCのアドレス帳のアドレス全部に送っていた、と。
ははあ、そうだったのか。この人から3つのアドレスに同じ文面のリクエストメールが来
て、後で直接メールしようと思っていたら、2、3日後に今度は「お返事、まだですか~」
みたいな催促メールが3通来て、何だかきな臭いと思っていたところだった。なるほど、
あれはスパムだったんだ。

リンクトインはビジネス版SNSという触れ込みで、ワタシのところにもときどきリクエスト
が来る。でも、ワタシはアカウントを持っていないし、持つ気もないので、知り合いには
その旨を伝えていて、今回もそのつもりだったけど、そっか、スパムだったのか。それも
リンクトインがユーザーの個人的なアドレス帳からデータを「盗んで」、勝手にユーザー
の名前で入会勧誘スパムをやっていたわけか。いくらユーザー数が増えれば「広告媒
体」としてのリンクトインの価値は上がると言っても、個人情報を横取りしてまで会員を
増やそうなんて、がっつき過ぎだよ、リンクトイン。

たぶん登録画面のどこかに個人情報へのアクセスを認めさせるトリックが仕組まれて
いたんだろうけど、アメリカではもう訴訟が起きているらしい。ユーザーの「承諾」を取り
つけてあると主張するつもりだろうけど、ハッカーまがいのやり方はまずいよ。取引先
にしつこい勧誘メールが行ったりして、仕事で迷惑や損害を被った人も大勢いそうだか
ら、退会続出どころか集団訴訟に発展するかもしれないよ。何よりも、ユーザーの信用
を失くしたら、最後は「そして誰もいなくなった」になっちゃうよ。ほんっとにもう、近ごろ
は油断も隙もあったもんじゃない。

演劇シーズンの始まり

2013年09月26日 | 日々の風の吹くまま
きのうはバタバタと午後を過ごして、早めに軽い夕食をして、おめかしをして、おでかけ。
馬子にも衣装とは良く言ったもんで、カレシはスーツに「何年ぶりかな」と言いながらネ
クタイ。ワタシは黒い深いVネックの膝丈のドレスにめずらしくネックレス。アメリカ総領
事館からの招待状に服装は「ビジネス」と書いてあったもので、それなりにかしこまって
ないとね。

総領事公邸はバンクーバーの古い屋敷町の一角にある古い大きな家。前庭には星条
旗が翻っていて、門にはいかつい警備員が2人。住むには一番安全なエリアかもしれ
ないねと言ったら、カレシは「いや、一番キケンなところかも」。(あまのじゃくっ!)玄関
先で総領事(とっても品の良い女性)と握手して、おうちの中へ。大広間?の隅にある
小さいグランドピアノがかっこいい。ダイニングルームにできたワインバーにはもちろん
カリフォルニアワイン。ふむ、外交官は国の「営業マン」でもあるんだなあ。

デザートが出て、カレシはチョコレートポプシクルを2個、マカロンを3個も平らげて、「太
りそう」。(誘惑に負けるから・・・。)そこで、総領事の挨拶と芸術監督のシーズン幕開け
の挨拶があって、作者のジョン・ロビン・ベイツが登場。黒縁の眼鏡をかけて、ちょっとバ
ディ・ホリーが年を取ったような、何となく神経質そうな感じの人で、挨拶はもごもご。「カ
ナダの人は礼儀正しくて、マナーが良くて・・・」とお決まり的挨拶をしている最中にワタ
シの近くにいた男性の携帯が鳴り出して、「ですが・・・」。そばの女性が「彼はアメリカ
人なんです」と言ったら、「ああ、やっぱり」と返したもので、一同大笑い。

芝居は、政治に転じた元映画俳優とナンシー・レーガンの薫陶を受けた妻のコチコチ保
守派の夫婦が住むパームスプリングスの邸宅が舞台で、テロに絡んで自殺した兄を巡
る回顧録を書いたリベラル派の娘と、家族の(意外な)秘密を守ろうとする両親の葛藤
がテーマ。この町は砂漠の中の金持のオアシスだけど、そこに通じるハイウェイの標識
はその先をまとめて「Other Desert Cities(その他の砂漠の町)」と表示しているそうで、
それをタイトルにすることで、「それぞれの見解があり、どれも真実」ということを暗示し
ている。一見してメロドラマ(カレシの評)だけど、奥の深い作品だと思うな。