リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

機械には言葉の綾はわからない

2014年05月28日 | 日々の風の吹くまま
先日のディナーで同席したワイナリーの販売部長さんに約束した通り、今日はワイナリーの
HPの日本語を読んでみた。なかなかおしゃれなデザインだけど、一番下にある「日の丸」を
クリックしたら、出て来たのは何とも??な日本語。(予想はしていたけど。)他にもいくつか
国旗が並んでいるから、翻訳機能がついているんだろうな。でも、会社名からしてみごとに
「誤訳」。意味としては正しいけど、使われている翻訳ソフトには固有名詞と普通名詞の区
別がつかないらしい。

機械翻訳はヨーロッパ系の言語対ではかなり精度が向上しているけど、英語と日本語の対
ではまだ「まあ、いいか」と言えるレベルにさえない。1990年代の情報化ブームの頃に翻
訳ソフトが登場して、仕事に追いまくられていたワタシも効率化のために導入を検討してみ
たけど、手を加えないと納品できないしろものだったので断念したことがある。だって、言葉
のひだや表現の綾がわからないキカイが訳した「何ちゃって日本語」を自然な日本語に「訳
し直す」には大変な時間と労力がかかりそうだったんだもの。

あれから20年、ウェブにはまだいかにも「キカイで翻訳しましたぁ」みたいなのが溢れてい
る。機械翻訳で翻訳費用を節約したつもりなんだろうけど、母語への翻訳ならキカイを過信
して翻訳文を見ていないのか、外国語ならわからないから良し悪しの判断ができないのか、
目も当てられないものが堂々と掲載されている。それに比べたら、このワイナリーのは日本
語としてはめちゃくちゃでも、ひどい誤訳や珍訳は少ないからまだいい方かもしれない。でも、
大体の内容がわかれば十分ということなら機械翻訳でもいいけど、宣伝や販売促進のため
の文書としてはやっぱりまずいよね。

新規の顧客は取っていないと言ってあったら、販売部長さんが「お礼にお気に入りのシャセ
ラスを何本か進呈します」と言ってくれたので、それならばと、内容を細かく検討して、「コン
サルティングレポート」を送ることにした。カナダのワインと言えば日本ではナイアガラ地方
のが主流らしいけど、最近は国際的にも高く評価されるようになったBC州のオカナガン地
方のワインは贔屓目に見なくてもナイアガラ産を超えていると思う。それを日本の人にもっ
と知ってもらうためには、HPのこの日本語、何とかしないと・・・。