リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

本当の愛国心てどんなもの?

2015年01月07日 | 日々の風の吹くまま
今日は濃霧注意報発令中。今夜は視界ゼロに近いとか言っている。バンクーバーの冬は
相対湿度が100%になることも多くて、よく霧が出る。生まれ故郷の「ガス(海霧)」はじっと
り重いという感じだったけど、バンクーバーの霧はベールのように軽い。昔、ダウンタウンの
高層アパートの15階で暮らしていて、濃霧に包まれてしまうと何も見えなくて、まるで白い
宙を漂っている感じだったな。

さて、仕事始め。法律の解説や経営上の意見は退屈極まりないけど、こういう文書はそうい
うものなので、翻訳もがっちりと退屈極まりない法律英語調。内容は退屈でもその国(ここで
は日本)の政治社会の底流のようなものを垣間見ることができておもしろい。最近は日本の
新聞サイトよりもBLOGOSと弁護士ドットコムニュースをもっぱら読んでいるけど、こっちは
百家争鳴なもので読み比べるのがおもしろい。日本にいないからわからないことも多いけど、
日本の外にいるからこそ日本の人が気づいていないかもしれない変化を感じることも多い。

まあ、日本の中にいる人は外の人からそういうことを指摘されたくないようで、ときどき読む
コメント(表示される部分だけ)からも国粋主義が台頭しつつあるという印象も受ける。でも、
多くはメディアが煽るお神輿を担いでいるような感じで、小町横町にも似たようなトーンの書
き込みが増えているところを見ると、このあたりが社会の底を流れているナショナリズムの
正体じゃないかとも思う。「聞き流すだけで流暢な英語が」という広告の謳い文句と同じで、
(お神輿のスポンサーが誰かは知らないけど)毎日メディアから流れる掛け声を聞き流して
いるうちに「慣用句」を覚えてしまったというところかもしれない。

愛国心の発揚も行き過ぎると滑稽に見えるもので、小町には「日本はすごいけど海外のす
ごいところも語ろうよ」と言うのに「日本の粗探しか」と噛み付いた人がいたし、フランス料理
のソース論争も然り。スシのわさび論争も然りで、醤油を「キッコマン」と呼ぶ知ったかぶりア
メリカ人に「キッコーマンが正しいと教えろ」と言う人には笑ってしまった。(外国のことでは
日本人の知ったかぶりも相当だけど。)北米のスーパーにある「Kikkoman Soy Sauce」は
キッコーマンがアメリカで作って売っているものだから、英語発音の「キッコマン」だっていい
じゃないの。日本人だって英語名前をカタカナ日本語で発音するんだし、ここは痛み分けっ
てことで・・・。