リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

いいね、『さらば愛しき女よ』

2015年04月08日 | 日々の風の吹くまま
今日もいい天気。シーラとヴァルがちょっと早めに来るので午前11時半の目覚ましでかっ
きり起床。ヴァルがオフィスの掃除で、シーラが二階の掃除で、私たちは間のキッチンで朝
ごはん。コンドミニアム暮らしになったら、シーラには今まで通りに留守番サービスをお願い
して、カレシの「屋上ガーデン」に水遣りしてもらうとしても、掃除機やバケツやらの掃除用具
を提げて来てもらうわけには行かないだろうな。車を持っていないヴァルを夫氏のリッチが
送り迎えするには遠いだろうし、引っ越したら掃除は自分でやることになるだろうな。(カレシ
は「オレも一緒にやるから」と言ってるけど・・・。)

今日はArts Clubの『Farewell, My Lovely』(「さらば愛しき女よ」)のオープニングナイト。
カレシはやけに機嫌が良くて、ワタシがホタテやエビに平べったいチポリーニオニオンとア
スパラガスを適当に合わせてパスタを作っている間にささっとカリフラワーのピクルスを漬け
込んだり、食事の後でぐずぐずせずに出かける支度をしたり(ジャケットまで着込んで!)、
レセプションでは(社会主義政党の)元国会議員氏と「近頃の若者はなぜ人の話を聞いてい
ないのか」と和気藹々で議論したりで、天気が変わらないといいけどなあ。

『Farewell, My Lovely』はワタシが文学少女?だった頃に愛読したハードボイルド元祖のレ
イモンド・チャンドラーの小説を翻案して、Arts Clubとカルガリーの劇団とで共同制作したも
ので、これがワールドプレミア。パトロンになっていたワタシはキャストのサイン入りポスター
(左上は劇作家のサイン)をもらった。↓

     

何枚もの可動式パネルに映像を投影して各場面のセットを作る工夫が効果的。マイルス・
デイヴィス風の「むせび泣く」トランペットが効果的。「そこらの墓場よりも死体が多い」という
宣伝文句の通り、派手にパンパンと銃声が鳴り響いて、殺人事件の連続。でも映画のよう
にリアルに血を見せたりしないのが想像力で見る舞台劇のいいところ。原作が一人称で書
かれているから、舞台でも私立探偵フィリップ・マーロウが独白でチャンドラー節をたっぷり
聞かせてくれる。この独特の言い回しを散りばめないと翻案は失敗だったと思う。マーロウ
役の俳優は、ハンフリー・ボガートばりのタフガイを期待したらがっかりするけど、なかなか
いい味を出していたな。これから世界のあちこちで上演されるようになるといいね。