【「輪島塗」 のスプーン】
「台所へ行って、銀のスプーン を磨きましょうよ。 別にたいして頭を使わなくても出来る仕事だから、 丁度いいわ・・・だって、今夜ばかりは 頭を使って考え事なんて出来ないんですもの。 そうすれば時間も経つし」 【「アンの青春」 第28章】 |
こちらは今日も秋晴れとなりました。
昨日の朝の鱗雲、どうやら1日ずれこんだようで、
お天気の崩れは明日からのようです。
尤も、こんな外れは大歓迎ですけれど。
おまけに今日は、昨日以上の暖かさになりました。
それは暖かいを通り越して、夏日です。
さて、ずらりと並んだスプーン。
ご覧のように今日は、陶器と輪島塗のスプーンです。
陶器の物は素朴で尚且つ、1本、1本の表情が面白くて、
これまで折に触れ、買い求めて来たものです。
勿論、無くしたもの、割ってしまったものは数知れませんが・・。
そして 「輪島塗」 のスプーン。 【前回】 の 「根来塗」 に次いで2回目。
最近、その良さに目覚めたばかりです。
何より耳に不快な摩擦音がありません。
尤も金属製のそれとは違って、陶器の触れ合う音は時に情緒も感じますが・・。
陶器製も作った人の温もりを感じますが、
漆塗りのものは、それ以上の温もりプラス、包み込むような優しさも。
ところで、スプーンと言えば、何と言っても銀製ではないでしょうか。
上記の アン のように銀製品は、せっせと磨かなければなりませんね。
でも、磨きさえすればどんなに古い物だって、その光沢は永遠のもの。
却って、時と人の手を経た事による物語を感じたり。
これら銀製のスプーンなどのカトラリーや、
小物があるだけで、テーブルに格調が生まれます。
それこそ、ミス・マープル 言うところの 「ヴィクトリア調」 ですね。
何だか話が逸(そ)れてしまいました。
布の 「絹」 と、カトラリーや小物の 「銀」 は、
私にとって永遠の憧れかも知れません。