【曲がり角の浪漫】
セント・メアリ・ミードもその中心の 一画だけはまだ以前の面影を残していた。 ブルーボア館も残っているし、 教会や牧師館、 ミス・マープルの家もその一つだが、 (中略) 他の古い家々もたいてい住んでいる人間は 変わっていたが、買った者たちは 周旋屋の言う “古風な趣き” なるものに 魅かれて買ったのだから、 ほとんど模様替えはしていなかった。 【A・クリスティー 「鏡は横にひび割れて」】 |
こんな空で明けた今日。こちらは今日も晴れ。
良いお天気が続きます。早いもので今日から10月。
今日も最高気温は30度と言いますから、日中は汗ばむ陽気です。
そんなこんなで、なかなか “10月” の実感が湧きません。
こんな調子でしたら、気が付けば師走となるのでしょうね。
気を引き締めて毎日を過ごさなければ・・と思っています。
さて、昨日は再び訪れた、和の景色が至る所に残る隣町へ。
(一週間前の記事は 【こちら】 )
古き良き時代の和風建築が残る和の町は、なごみの町。
意匠を凝らした木造建築は決して拒絶的ではなく、
なぜか温かいのです。そして、しっとりと落ち着いていて。
一昨日の路地は駅からすぐの場所でしたが、
こちらは駅からは徒歩で、10分か15分はあるでしょう。
それに平坦な道ではなく、少々起伏があります。
曲がり角の浪漫も、ちょっと上から見下ろす感じ。(冒頭の写真)
前回も触れましたが、
この町は懐かしい昭和の面影が残っています。
いいえ、昭和どころか何代も続いたような、
どっしりした門構えの大きな家も多くて。
今日の写真は、路地の中でもわりと広い道路に面した家々です。
でも一歩、裏に回れば広い植え込みのある庭と蔵。
古い趣きのある家は、こちらでは今日の例文のように、
買ったものではなく、代は変わっていても
ほとんどが受け継いだものでしょう。
尤も、中には企業のものもあります。(5枚目の写真)
こんな趣きのある町、素敵です。