【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

窓辺の魔法

2011-07-11 15:18:18 | リラのお気楽ユメ日記





とうもろこし色のカーテン越しに注ぎ込む光で
部屋中が金色になっており、白塗りの壁には
外の柳が落とす影の模様が世にも珍しい
壁掛けを織り成しています ――
絶えず変化し、震えている生きた壁掛けです。
何となく大層楽しい部屋のように思われ、
あたしはまるで世界中で
1番お金持ちの娘であるような気がしました。
               【「アンの幸福」 最初の1年】


   雲一つない青空が続きます。
  青空は嬉しいのですが、この季節ですからそれは灼熱の太陽と共にあります。
  
   気温は、ぐんぐん上がり、午前10時の段階で居間の温度は既に31度。
  節電のため、せめて午前中だけは扇風機で我慢です。

   さて、こんな夏の日、涼しさを演出するアイテムとしてレースは欠かせません。
  勿論、本来の目的の日射しを遮(さえぎ)る事も然る事ながら、
  和らげる効果も。そして見た目も涼やかです。

   そればかりか、このバニラ色のレースは外の景色と一体化して
  大層、優しい表情にも。時に太陽の光は、レースの柄を通して影を落としたり。

   実は、この窓でのレースのカーテンは 【2度目】
  お気に入りの薔薇模様(方眼編み)だったのですが、国産の綿レースです。

   それは窓に掛けますと、日光疲労のため数年でボロボロ。
  とは言え、それはそれで仕方ないと半ば諦めていました。

   一方、こちらのレースは長方形のテーブルセンター。
  何の目的もないまま編んだものですから、あっちに敷いたりこっちに敷いたり。
  その上我家は丸テーブルばかりですから、どうにもしっくり来ません。

   従ってこのレースも随分、居心地悪そうだったものです。
  そんな中、思い立って窓辺に掛けてみました。
     
   テーブルセンターですが、丁度、窓の長さにピッタリ。
  その上、上質で丈夫なフィンランド製と来ていますから少々の日光にも大丈夫。
  
   おまけに裾は、重みで自然に襞(ひだ)が寄り、
  わざわざリボンなどで結ぶ必要もありません。

   「水を得た魚のよう」 とはまさにこの事ですね。
  何だか最近、こんな事ばかり。でも、それが大層愉しくて。

麗華揃い踏み

2011-07-10 16:57:56 | 香る庭の花綴り

【「木槿(ムクゲ)」】








彼女は窓の外の庭へ目をやったが、
その視線をらして庭の事は考えない事にした。
庭は彼女にとって大きな楽しみの源であると
共に、ミス・マープル にとって長年来の
大変な骨折り仕事でもあった。
しかも、今やお医者さんたちの大袈裟おおげさ
心配のお陰で、庭仕事をする事を
彼女は禁じられているのである。
(中略)
彼女は自分の椅子の角度を、
何か特別にはっきりと明確に見るため以外には
庭を容易には覗けないような風に配置していた。
                【A・クリスティー 「復讐の女神」】







   夏空が続きます。
  しかも今日は昨日と違って、
  雲一つありません。
  
   見るともなしに窓外に目をやりますと、
  夏の太陽を一杯に受けた草花が、
  折からの風にごく僅かですが、
  葉っぱを揺らしているのが見えます。

   視線の先にはピンクのゼラニウム。
  ちょっと横に目をやりますと海老草、
  半夏生、もう一つその横には
  チェリー・セージの紅い花。

   “「貝塚伊吹(カイヅカイブキ)」 の
  間から蔓草が・・。
  あれは 「ヘクソカズラ」 だわ・・” 
  
   “いつの間に
  「白粉花(オシロイバナ)」 が・・?”
  毎日見ている庭ですのに新しい発見。
  
   庭に出て抜きたいのは
  やまやまなのですが、外は炎天下。
  
   ボ~ッと眺めているだけで、身体が動きません。
  これでは上記のミス・マープルにも劣るではありませんか・・。
  
   彼女は老齢でリウマチ? のために、
  庭仕事をお医者さまから止められているのですけれど。
  
   そんな中、暑かった去年よりもより早く
  「木槿(ムクゲ)」 が開花。(冒頭の写真) 
  そして、ハイビスカスの中では1番遅く、黄色の花が。
  
   赤、オレンジはもう何度も咲いているのですが、満を持していたのですね。
  そうそう、ペラルゴニウムも何度も花芽を付けています。


【「捩花(ネジバナ)」】

   一方、裏庭にはひっそりと 「捩花」 が。
  木槿やハイビスカスのような華やかさはありませんが、大好きな花。
  ずっと待っていましたよ。今年は随分、遅かったのですね。

青の寛ぎ

2011-07-09 16:12:16 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編



【窓の向こうには 「緑のカーテン(ゴーヤ)」】

ナンシーは中に入ると、
帽子を脱ぎ捨て、ほうきをつかんだ。
まず第一に台所を隅々まで掃き出した。
それから火を燃やし、水を一杯入れたやかんを
かけて置いて、皿に取りかかった。
(中略)
皿を洗い終えたので、清潔ではあるが長い事
使われなかったらしい黄色くなった
テーブル掛け を食器棚から探し出し、
食卓の用意と、ピーターのお茶の支度に
かかった。お茶を沸かし・・・
最後の仕上げとして、手入れのしてない
古い庭を荒らし回り、大きな鉢に
紅薔薇 を活けて食卓の中央に置いた。
                   【「アンの友達」 12.】


   梅雨が明けたばかりの今日も
  暑い1日を迎えました。
  
   今日は関東甲信越、ほとんどの
  地域で梅雨明けしたようですね。
  
   そんな中、庭の片隅に見つけた
  小さな青い花の癒やし。

   それは露草。
  優しい気持ちになれる瞬間です。

   ふと見上げた空は、
  梅雨が明けたばかりの眩しい夏空。
  ぽっかり浮かぶ白い雲。

   私の事ですから、それはいつの
  間にか青い海へとつながります。
  
   海でも見に行きたい気分。
  白い波と砂と貝殻・・。
  となれば海辺のカフェ。

   上記のナンシーよろしく
  テーブル周りの模様替えを急がなくちゃ。
  私も帽子を脱ぎ捨て箒をつかみ、カフェの準備を。~なんて。
   
     そんなこんなで早速、『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、オープンです。
    今日は海辺のカフェ気分。
    お茶も海の色。久し振りにマロウ茶です。(こちらは 【以前】
    
     カップも目で味わえるよう硝子物がいいですね。
    今日のカップは、 【吉谷硝子】 の手作り品 「氷紋」。
    名前も涼しそうでいいですね。

       そうそう、お茶請けは
      浅野内匠頭も愛したという
  赤穂の上品なお菓子 「しほみ饅頭」。

    「その姿は清楚、雅で、瀬戸の
    潮に映える円らかな銀月さながら」
      ~栞より  だそうです。

       本当にそうですね。
       大好きなお菓子です。        

雨上がりの奇蹟

2011-07-08 15:23:55 | 四季のスケッチ





愛する日光よ、
何とあなたは力ある薬だろう。
1日中私は妙なる白い花嫁姿の
世界の美しさの中で喜んだ。
そして今夜私は春の黄昏の天上の湯浴ゆあみ
私の魂のちりを洗った。
            【「エミリーの求めるもの」 第11章3.】


   エアコンなしで休んだ昨夜。
  明け方、思いもかけぬ冷え込みで
  目が覚めました。

   昨日の雨は上がり、雨粒の宝石を
  纏(まと)った植物は、キラキラ☆

   それにしても上記の文章、
  さすがに上手い形容です。

   こちらでは日光が力強さを増すと、
  さすがに暑いですが、ほどほどに・・
  
   ~なんて所詮、無理ですね。
  でもやはり日光は有り難いです。

   そうそう、こちらは今日、
  早くも梅雨明けしたようです。
  
   7月も10日前に明けるとは
  今年は何と早い
  梅雨明けなのでしょう。
  
   電力事情もある事ですし、
  これからの暑さが思いやられます。


【「半夏生(ハンゲショウ)」 の群れ】


   一方、未だに避難を余儀なくされて
  いらっしゃる東日本大震災の
  被害者の方を思います。

   特に原発を巡る、
  政府の無策、迷走ぶり。

   ましてや福島の方達は、
  空気がキラキラ☆ 
  
   ~なんて言っている場合では
  ありませんものね。

   政治カテの掲示板で次のような
  書き込みを見つけました。

   熱中症 で死にますか?
  放射能 で死にますか?
  次は増税で・・
  飢え死に ですか?」


   「ペテン師・・? 
  って言うと、ペテン師と言う。
  こだまですか? いいえ誰でも」


   言い得て妙・・と申しますか・・。しかし笑うに笑えない今の日本の状況です。

BGMのフランス映画

2011-07-07 18:52:52 | 心の宝石箱

【映画のパンフレット・カップは先日の 色違い


その家は新築だった。
雪のような白亜で、大きく曲線を描き、
広々とした窓 があった。
2人は 贅沢なホール を通って書斎に案内された。
書斎の半分は大きなクローム張りの
机で占められていた。
         【A・クリスティー作 「スリーピング・マーダー」】


   昨日は天気予報よりかなり遅れ、
  夕方から降り出した雨。

   昨夜は一時、雨脚の強い時も
  ありましたが、今日はそれ程でも
  ありません。降ったりやんだり。

   当然、湿気はありますが、
  気温の方は、ほっと一息です。

   ところで今日は 「七夕」 ですね。
  本来は旧暦だったようですが、
  新暦では雨ばかり。

   織姫と彦星の、1年に1回の逢瀬。
  雨ではたまりませんね。

   この2人、巷では恋人と誤解されて
  いるようですが、実際は夫婦。

   結婚した2人がそれぞれの仕事である機織りと牛飼いを怠けた事から
  彦星の父である天帝が怒り、罰として2人を引き離し、
  1年に1度だけ天の川を挟んで会う事を許したという伝説に基づくそうです。





   さて、久し振りに今日は、昨日観た映画の余韻に浸っています。
  今日のタイトルにもしてしまいましたが、言葉自体がBGMのフランス映画に加え、
  部屋のインテリアや女優たちの着こなすファッションにも目を奪われます。
  映画の持つ、もう一つの楽しみです。

   それにしても広大なお屋敷。
  上記の引用文の如く・・いいえ、それ以上の邸宅の部屋の中。

   それこそ、広々とした窓 から見渡せる、一面の淡いピンクの薔薇。
  その薔薇の美しいことと言いましたら・・。
  
   薔薇も然る事ながら、淡い薄荷グリーンの格子窓と見事に調和して
  これも息を呑む美しさです。そして、その薔薇を見ながら1篇の詩を作る・・。
  何と優雅なのでしょう。

   そんな優雅だけれど退屈でもあり、娘からは 「飾り壺」 と言われていた・・。
  昨日も記しましたが、何となく分かる気がしますね。

   ところで、この映画ではドヌーヴ自身が歌っていました。
  一つはキッチンで口ずさむ歌。その旋律が耳から離れません。
  
   軽快で素敵な歌・・と思っていましたら・・。
  ミシェル・トールの 「私をダンスに連れて行って」(1977) という歌なのですね。

   そして映画の終盤には支持者を前にして堂々と。
  こちらの曲は、ジャン・フェラの 「人生は美しい」。
  歌詞も素敵でもう1度、聴きたくなりました。

映画 「しあわせの雨傘」~そうよ、人生は美しい

2011-07-06 17:40:27 | 映画の香り

【朝のジョギングが日課のブルジョア妻、スザンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)】


【格子窓から見渡せるピンクの薔薇の花】

   起床時には太陽ギラギラ。
  昨夜の天気予報では “曇りから雨・・” ではなかったかしら・・?

   降りそうにもない空ですが、改めて予報を見てみれば、
  今日は15時から雨になっています。

   それなら大丈夫。映画を観に行く事にしましょう。
  その映画とは今の季節にぴったりですね、
  フランス映画 『しあわせの雨傘』 です。カトリーヌ・ドヌーヴ主演。

   ドヌーヴの映画は、『8人の女たち』(’02)以来。
  ドヌーヴと言えば、『シェルブールの雨傘』(’64)に代表されるように絶世の美女。
  
   (そう言えば、今日の映画にも色とりどりの傘が登場して、
  その 『シェルブールの雨傘』 を彷彿したものです。)

   ところで 『8人の女たち』 の時は、
  プロボーションを維持していて、さすがだと思ったものです。
  
   さすがに今回は、幾分丸くなったドヌーヴがそこにいましたけれど。
  とは言え、ドヌーヴはドヌーヴ。彼女の放つオーラには独特なものがありますね。

   映画は、真っ赤なジャージーに身を包み、(冒頭の写真)
  髪にカーラーを巻いたスザンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が、
  美しい森をジョギングする事から始まります。時代背景は1977年。

      「いつものリスが
        今朝は枝から ――
             私にウィンク」

  
   時に、ジョギングの合間に立ち止まって、詩を手帖に書き留めるスザンヌ。
  雨傘工場の社長であり、結婚30年になる夫のロベール(ファブリス・ルキーニ)は、
  典型的な亭主関白。
  
   「君は私に従えばいい。時間のムダだ。
  詩を作るだけで満足しておけ」
 
  娘からは 「飾り壺」 ~なんて言われる始末。

   そんな主婦が、工場のストライキのショックで心臓発作で倒れた夫の代わりに
  雨傘工場を経営する事になり、新しい自分を発見して行くのです。
  
   いいえ、眠っていた本能が目覚めたのかも知れません。
  彼女は、オーナーの娘ですから。
  
   工場は業績を回復し、自分の人生を歩き始めたスザンヌ。
  そこへ退院した夫が帰って来た・・。

   「もう玩具おもちゃをしまって本来の家庭の仕事に戻りなさい」
  この後のスザンヌの心の在(あ)りようは容易に想像出来ますね。   

   そんな中にも女性の繊細さとしたたかさが余す所なく描かれています。
  夫と言い争いになった妻が 「先に復讐しておいてよかった」 と。
  意味深な発言。思わず喝采。

   色とりどりの雨傘に心奪われ、そしてドヌーヴの披露する歌にも。
  兎にも角にも楽しくて素敵な映画です。
  会話自体が音楽のフランス映画にうっとり。

   最後に。国会議員になった妻へ父と娘の会話。
  飾り壺 ではなかったのね」 ~娘
  「いや、飾り壺だよ。けれど から ではない」 ~父

螺旋階段に佇む薔薇

2011-07-05 16:26:56 | 薔薇の追憶







薔薇宮 はそれ自体が自分の小さなかたくなな
夢の中に閉じ籠ったかのようだった。(中略)
殿中至る所に 薔薇模様
執拗しつように繰り返されていた。
白枠に金塗りの中二階の欄干は、
全て透かし彫りの金色こんじき薔薇 を連ねていた。
高い天上の中央から垂れた巨大なシャンデリアも、
金と白の 薔薇 に縁取られていた。
足下を見れば、敷き詰めた緋の絨毯じゅうたん
薔薇 であった。
             【三島由紀夫作 「暁の寺」~豊饒の海】 


   昨日の夕方から降り出した雨は、朝には上がっていました。
  いつもの習慣で紅茶と共に頂くハーブを採りに私は庭へ。
  
   こんな日の朝は、空気がキラキラ。
  早朝ですからまだムッとした熱気はありません。ふっと顔を上げたその時。

   目に入ったのは、婉然(えんぜん)と微笑んでいる薔薇。
  “アラッ!? こんな所に・・”

   それは紛れもなく、リラ版 「公爵夫人の薔薇」 ではありませんか。
  挿木をしていたのが、いつの間にか根付いたようですね。

   まだまだ若い木ですから花も幾分小粒ですが、
  それでも既に公爵夫人の貫録十分です。
  
   嬉しい事に、これもリラ版 「淑女の薔薇」 も待機中。
  こんな風に何度も咲いてくれて有り難いです。




 
   さて、上記の描写。
  今日は アン には全く関係がありません。
  タイ王朝のもの。

   ここでも思うのですが、
  薔薇ほど世界中の人々に
  愛されている花はありませんね。

   私は今日の薔薇は・・。
  なぜか螺旋(らせん)階段の
  一番上に立つ王妃を思います。

   下では王妃の登場を今か
  今かと待つ人々のやんやの喝采。

   その声援に応えるが如く、
  艶然と優雅に下りて来る
  若い王妃の姿が重なります。

   ~なんて。
  今日も 「想像の余地」
  全開となってしまった私です。

   「有り難い事に空気と神様のお救いは未だにただだもの」
  と、ジェムシーナおばさんが言った。
  「それから笑いもよ」  アンが付け加えた。

                                【「アンの愛情」 第17章】

   それからもう一つ 「想像」 も。

喉越しの涼

2011-07-04 18:43:18 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編



ミス・マープル は晴れてルーシーに伴われ、
暖炉の側の席につかされて、
今、サンドウィッチを渡してくれた・・・・・(中略)
「ええ、卵とサーディン ですわ、それで結構です。
私、いつもお茶の時にどうもいやしく
なるんじゃないかと気になりますよ。
誰でもついそうなりがちですのね。
それに、勿論、
夜はとても軽い食事にしています・・・・・
私は気を付けなければいけないんです」
           【A・クリスティー 「パディントン発4時50分」】       


   時折太陽は顔を出し、雨も降っていません。でも重い空。
  これぞ梅雨空なのでしょうね。日本の典型的な空。

   だからと言ってカンカン照りの、朝から30度を越える空は、
  考えただけで気が重くなります。どちらにしても重いのですね。
  人間とは何と厄介な代物でしょう。それにしても・・。

   庭を席巻(せっけん)していた 「半夏生」。
  半夏生の日(7月2日)を境にして、
  ポツポツと黄色い葉っぱが目立つようになりました。
  既に落葉している葉も。

   いつも思うのですが、これらの草花、
  誰に教えられる訳でもないのに、どこでスイッチが入るのでしょう。
  いつもながら感心しています。

   この半夏生、日本ではその数を少なくしているそうですね。
  そんなこんなで、この花に特別な思いを抱くようになった昨今です。



     さて、午後3時。
    特別におやつの時間と決めている訳ではありませんが、
    ちょっぴり小腹が空いて来ました。

     “そうだ、「ところてん」 があったわ・・”
    沸かしたばかりのドクダミ茶と共にお茶タイムと致しましょう。
    
   ミス・マープル は、「卵とサーディン」 のサンドウィッチですが、
  私は日本人ですもの。ぐっと和風で。
  と言っても、テーブル周りは和洋折衷ですが・・。

   となれば、1週間振りですね。
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店です。

   このところてん、いつものように土物の器で・・と思ったのですが、
  こちらでも以前、紹介した 【会津塗り】 の碗がある事を思い出しました。
  
   湯呑は 「信楽焼(しがらきやき)」。
  ドクダミのような野草茶は、直径8cmもの大きな湯呑で、たっぷり頂きましょう。

   そうそう、今日のところてん、東京目白で作られた物です。
  勿論、三杯酢。学生時代の懐かしい味に出会って感激。生協で見つけました。

         関西のところてんは、
      たれが黒蜜なんてのも・・。
  
      三杯酢もあるにはありますが、
        変に甘ったるくて
       好みではありません。

     ところで昨日の膨らんだ袖。
      何だか膨らんでいるように
       見えませんでしたね。

     もう1度、撮り直してみました。
      実際は、こんな風。         
      袖の幅は27cmもあります。

          この袖の効果。
        浮き浮き気分になる事、
          請け合いです。

ふくらんだ袖への憧憬

2011-07-03 18:15:18 | リラのお気楽ユメ日記



「でも、もし ―― もし、
この中のたった一つでも
膨らんだ袖 にして下さったら、
もっと、もっと有り難かったんだけれど。
膨らました袖は今とても流行はやっているんですもの。
パッフドスリーブの服を着たら、
何とも言えなくて嬉しくて、
ぞくぞっくとすると思うわ」
                  【「赤毛のアン」 第11章】




   こちらは今日も昨日同様の
  天気になっています。
  
   時折、太陽は顔を出しますが、
  気温の方もほっと一息。

   ほっと・・と言えば、ドクダミ。
  先おととい採ったものの、
  天気が安定するとの予報が急に崩れ、
  心配していましたが、事なきを得ました。

   何日も降り続く雨でなかった事が
  幸いしたようです。

   そして、こちらではあまり
  取り上げる事のなかったゴーヤの事。
  
   あれから、かなり上まで伸びました。
  もう先端には手が届きません。

   今年は取り敢えず・・という事で、
  2株しか植えませんでしたから
  葉っぱが密に繁っていると
  いう訳ではありません。(今になって沢山植えれば良かったと後悔)
  試しに追肥をして置きましたが、果たしてどうでしょうか・・。
  


   さて、膨らませた袖が大好きなのは アン ですが、私も負けてはいません。
  それはほとんど流行など関係なく、今も顕在。
  子供の頃からですから歴史は相当なものです。

   初めて 『赤毛のアン』 を手にした時、
  “私と一緒・・” ~なんて思ったくらいですから。

   こうなれば、もう永遠ですね。
  膨らんだ袖にはレースと同様、
  少女の夢やロマンティックが一杯詰まっている気がします。

   写真は、サマーセーター。(綿、麻混) 
  垂れ下がっていますので長袖のように見えますが、実は半袖。
  腕の途中で、しっかり止まるようになっていて、その膨らみはたっぷりです。
  
   そのサマーセーター、レース編みの本などでは
  相変わらず登場していますが、最近ではあまり着られていませんね。

   私も盛夏は暑くて着ませんが、秋風が頬を撫でる頃には袖を通します。
  その代り、ブラウスは膨らんだ袖のそれを着ています。

涼やかな言葉~水茎の跡

2011-07-02 15:15:25 | リラのお気楽ユメ日記





「出掛ける前に、おばさんの側に
スタンド を置きましょう。
空が暗くなったから になるかも知れないわ」
とバンチが言った。
彼女が読書用の小さなスタンドを
テーブルの隅に置いた。
背の高い椅子にすっぽり腰かけて編物をしている
ミス・マープルの手元が明るくなるように。
                 【A・クリスティー 「予告殺人」】


   今日は時折、太陽は顔を覗かせていますが、
  それほどの暑さは感じません。
  
   一昨日などは朝の早い段階で30度に達したものですが、
  昨日、今日とそんな事はなく、大層助かっています。
  家の中でじっとしている分には、扇風機だけで何とかしのげますから。





   “山沿いは急な俄か雨に注意を” ~とは今日の天気予報。
  それでも朝の早い時間にはそんな気配、なきにしもあらず・・? 
  でしたが、(嵐は言うに及ばず)今は全く心配はありません。

   それでも、ミス・マープルよろしく、私はおもむろに、
  小さなスタンドを用意したものです。目的は葉書を書くため。
  先日届いた、【ワイン】 のお礼状です。

   心のこもった贈り物には手書きのお礼状を・・と決めているものの、
  スピードが求められている現在、これではいけませんね。
  でも、友達ですもの、許してくれると思います。

   今日は 【硝子ペン】 ではなく、慣れている筆ペンで。
  と言っても遡っても年賀状を書いたに過ぎない、薄っぺらな履歴ですけれど。
  
   同時に文字を書くという事に、すっかりご無沙汰している、
  自分自身の現状に今更ながら唖(あ)然としています。

   それにしても。手紙や筆跡の事を 「水茎の跡」  
 ~なんて涼やかで素敵な言葉を死語にしないためにも
  せめてお礼状くらいは手書きの文字で・・と心を新(あら)たにしています。