空飛ぶジェットと黄金の都

“香港のスピルバーク”こと、ツイ・ハーク。１９５１年１月２日ベトナム出身。６６年、香港に移住。６９年のアメリカ留学後、新聞の編集やローカルＴＶ向けの映画製作などを経験し、７７年香港へ戻ります。

プロデューサー兼ディレクターとしてＴＶ局で活躍し、７８年頃から映画界へ進出。８４年、映画製作会社“電影工作室”を設立。彼のおかげで、８０～９０年代は香港映画にハマっていました。

「男たちの挽歌」（８６）シリーズ、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」（８７）シリーズ、「大丈夫日記」（８８）「アゲイン／明日への誓い」（８０）…ユンファとレスリーに夢中でした。

そして、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ／天地黎明」（９１）が登場します。主人公・黄飛鴻（ウォン・フェイフォン）を演じるのは、リー・リンチェイ。今はジェット・リーですね。

シリーズは６作も作られ、番外編も外伝もたくさんあります。そのため、スタッフもキャストも変更していますが…。それはともかく、監督とリーが久々にコラボします。うれしいですねぇ～。

「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」（１１）、脚本、製作、監督はもちろんツイ・ハーク。中国、明の時代。皇帝の子を身籠もった官女スー（メイヴィス・ファン）は、都から逃げ出します。

女侠客リン（ジョウ・シュン）に助けられたスーは、冷酷非情な宦官ユー（チェン・クン）に命を狙われていたのです。その頃、孤高の義士ジャオ（ジェット・リー）は、打倒ユーを誓っていました。

辺境の砂漠に建つ宿屋“龍門”に、スーとリンがやって来ます。ここ“龍門”は、６０年に１度の恐るべき砂嵐が迫っていたのです。そして３００年前に消失した幻の財宝都市が現れるという、噂が…。

しかも宿屋には、王女チャン（グイ・ルンメイ）率いる遊牧部族の盗賊団がいて、秘宝を奪うチャンスを狙っていました。果たして、天が荒れ狂い、大地が揺れる中、集まった男女の運命は？

ジェット・リーは「エクスペンダブルズ２」（１２）の冒頭にのみ出演し、ファンは肩透かしを食らいました。「３」では活躍して欲しい！その前に久々のアクション・アドベンチャー。わくわく。