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http://mylibrary.maeda1.jp/0588ImfWeoOct2023.pdf
2. 2022年~2024年のGDP成長率(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-11.pdf 参照)
主要な経済圏と国家の昨年(実績見込み)、今年(予測)及び来年(予測)のGDP成長率の推移を見ると以下の通りである。
(世界経済は3年連続で鈍化!)
2-1主要経済圏
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-01.pdf 参照)
全世界の3年間の成長率は3.5%(2022年)→3.0%(2023年)→2.9%(2024年)と予測されている。コロナ禍からは回復する一方、ウクライナ危機が長引き景気の下振れ要因が強く、世界のGDP成長率は3年連続して減速する見込みである。
ウクライナ危機の影響を最も大きく受けるのはEU圏である。3年間の成長率は3.3%→0.7%→1.2%とされ、今年は3年間の中で成長率が大きく落ち込んでおり、他の経済圏と比べても際立って低い。ASEAN5カ国の成長率は5.5%→4.2%→4.5%であり、世界平均を上回る成長率を維持する見通しである。
産油・ガス国が多い中東及び中央アジアの成長率はエネルギー価格の騰落に大きく影響され、3年間の成長率の推移は5.6%→2.0%→3.4%と見込まれている。昨年はエネルギー価格高騰の恩恵が大きかったが、今年は世界平均を下回り逆に来年は世界平均を上回る成長率で推移する見通しである。
(中国を上回る高い成長率を続けるインド!)
2-2主要国
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-02.pdf 参照)
米国の昨年の成長率は2.1%であり、今年も同じ成長率が見込まれているが、来年は1.5%に鈍化する見通しである。日本の成長率は1.0%→2.0%→1.0%と推移する見込みである。日本と同様先進工業国であるドイツの成長率は1.8%→▲0.5%→0.9%であり、今年はマイナス成長に落ち込み、来年も低成長にとどまると予測されている。エネルギー輸入価格が高騰する一方、世界景気の低迷で輸出が伸び悩んでいることが低成長の大きな要因と考えられる。
中国は3.0%→5.0%→4.2%であり、昨年から今年にかけて成長が回復するものの、その勢いは持続せず来年は4%台前半にとどまる見込みである。コロナ禍以前は二桁台の成長率を誇っていたことに比べ中国の成長率は伸び悩んでいる。これに対してインドの成長率は7.2%→6.3%→6.3%であり、世界平均を大きく上回る6%以上の高い成長を維持するものと推測されている。
中国、インドなどと共に新興経済国BRICSの一翼を担ってきたロシアの成長率は対照的な様相を呈している。昨年(2022年)は一昨年に引き続くマイナス成長(▲2.1%)であり、今年(2.2%)、来年(1.1%)はプラスながらも低い成長率にとどまると予測されている。ウクライナ紛争は未だ終息の見通しが立っておらず、ロシアの今年の成長率がさらに下がる可能性は否定できない。
産油国サウジアラビアの3カ年の成長率は8.7%→0.8%→4.0%であり年度による振幅が激しい。昨年は原油価格高騰の恩恵を受けたが、今年及び来年は世界景気の回復が遅れる一方インフレによる輸入価格の高騰のため、昨年のような高い成長率は期待できないようである。
(続く)
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